「見たい」と思ってもらえないと、どんなにいい芝居をしても伝わらない

ーー間宮さんのお芝居は非常に繊細で丁寧で、言葉を借りるなら“吟味”されています。そんな間宮さんが思う「良い俳優」とは?

間宮:その人の出演作を「見たい」と思わせる俳優です。大前提として「見たい」という興味に引っ張れないと、どんなにいい芝居をしても伝わらないので。あと、僕にも好きな俳優がいるんですけど、その人の新作をなぜ見たいかというと、「この人が出てるなら面白い作品なんだろうな」という信頼があるからなんです。演技に関しては正直好みなので、自分的に「これ以上ない演技をした!」と思ったとしても、僕の演技が苦手な方もいらっしゃるでしょうし。

ーー好き嫌いはありますよね。

間宮:僕は自分の好きな俳優の演技が好きですし、みなさんも多分そうだと思います。それはそれとして、まずは作品に興味を持ってもらえて、何本か見た結果「次も見てみよう」と信頼してもらえる人が、僕にとっての「良い俳優」ですね。

 

ーーこのインタビュー記事にはまさに、間宮さんが出ているから「ACMA:GAME アクマゲーム」を見るべきだという意図があります。間宮さんがそういう意味で信頼している俳優さんとは?

間宮:言いづらいですけど、あえて同世代で挙げるなら、仲野太賀ですかね。彼が出る作品には興味がありますし、ふと見たときに「いや、いい芝居してるなあ」と思います。信頼はありますね。

 


ーー海外の俳優ではどうでしょう?

間宮:こんなことを言ったら元も子もない気もしますが、言語が違うと演技の良し悪しが完全にはわからないからこそ、雑念がなく作品を見れる部分があると思うんです。Netflixで『雪山の絆』(2023年)という実話ベースの映画を見たんですけど、出てる俳優さんを知らない状態で、言語もスペイン語でした。でも、ここ最近見た作品の中でも群を抜いて食らった映画でした。海外作品を見るとなると監督や作品ベースになるのかもしれないですね。