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料理をスタイリングするって?

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「料理って、ただ“作って食べる”だけじゃないんです!」と楽しそうに話してくれたのは、人気フードコーディネーターの川上ミホさん。毎日のごはん作りは面倒だな、今日は疲れちゃった……。もちろん人間ですから、そんな日もあります。けれども、「ファッションをコーディネートするように、“料理にもスタイリングする”という楽しみがあるんです」。ちょっとした工夫で毎日の食卓がぐっと素敵になるコツを川上さんに教わりましょう!

 

フードディレクター
川上ミホさん

国内外のレストランでの経験を経て独立。イタリアンと和食をベースにしたシンプルでストーリーのあるレシピとスタイリングに定評あり。書籍や雑誌、TVなどを中心に活動するほか、近年はレストランプロデュースや商品開発アドバイサーとしても活躍。東京・目黒区東山でプライベート・レストラン「5quinto」を主宰。インスタグラム @miho.kawakami.5

 

コーディネートとスタイリングのコツを知ると
料理はもっと楽しくなる!

カラフルな野菜とシックなプレートのコンビネーション。野菜やドレッシングの暖色系と相性がいい、ゴールドのカトラリーを添えて。

「スカートやシャツを選ぶように、お気に入りのスタイルや定番の組み合わせを増やしていくことで、料理をスタイリングする楽しみが広がります」と川上さん。食材の色の合わせ方や切り方などの変化で、見慣れた食材や器を輝かせることができます。まずは基本となる3つのコツを紹介!


フードスタイリングが上達するコツ

1.相性のいい組み合わせをストックする
たとえば「エビ」と「パクチー」は、味だけでなく色の相性が抜群。「納豆」と「めかぶ」とを混ぜ、上には輪切りにして星型になった「オクラ」を散らして可愛らしく……など、色や形で“この相性好き”と思う組み合わせを、頭の中の引き出しにストックして。

2.物足りない時のアクセントを用意しておく
なんとなく見た目がパッとしない、というときに救世主となる食材を常備して。しば漬け、かいわれ、パクチー、シソ、ライムはその代表格。これらを添えるだけで、焼き魚も蒸し野菜も、絵になるスタイリングが完成します。

3.メリハリをつけることを意識する
料理における“メリハリ”とは、酸味や塩気などの味、強い香り、紫や黒といった強めの色などのこと。これらをアクセントに入れることで、スタイリングにも変化が出ます。一品足りない時に漬物やマリネを加えるだけで、味も色も豊かに!

 

  • アボカドのくぼみにゆでた玉子の黄味を入れたユニークな一品。「簡単かつ見映えする組み合わせがレパートリーにあると役立ちます」
  • アボカドのディップ、ワカモレにはパクチーをオン。食卓にグリーンを飾ることで、統一感がアップ。
  • シンプルになりがちな大根サラダも、紫大根やしそを入れて華やかなビジュアルに。

 

まずはお気に入りの大皿とはし置きを見つけて

「お皿の力はとても偉大! 好みのお皿が1枚あれば、盛り付け自体が楽しくなります」。オススメは直径21cmのプレート。「毎日のメイン料理やトーストを乗せた朝のワンプレートなど、幅広いシーンで使えます。また、はし置きもあるといいですね。食卓にリズムが出るし、比較的手頃なのでいくつか揃えて、気分に合わせてスタイリングする楽しみが広がります」

 


でもお皿選びって悩ましい……。どんな器をどんな目線で選ぶといいの?そんな疑問にお答えすべく、次回は「普段のおかずがあか抜ける“器選び”3ヵ条」を4月25日(火)に更新いたします! お楽しみに!

撮影/川上輝明(bean・バナー)、川上ミホ(文中の写真) スタイリング/川上ミホ
取材・文/田中理恵 構成/川端里恵(編集部)