これまで、ほとんど時計を身につけてこなかった私が、この夏、久々に手に入れたのが「アップル ウォッチ エルメス」。ファッションライターをしている私は、日頃から時計やジュエリーの記事を書くことも多く、素敵な時計を目にすることもしばしば。ただそれだけに、つい“高嶺の花”に目がいってしまい、リアルに購入したいと思うものには、なかなか出会えずにいました。
そんな私が、なぜ、野に咲く花のように親しみやすいアップル ウォッチを購入する気になったのか。それは、講談社から先日発売された書籍『無駄のないクローゼットの作り方』のために、熊倉正子さんに取材させていただいたことがきっかけでした。以前「アクセサリーはほとんど着けないけど、時計は大好き」とおっしゃっていた熊倉さんが、なんと今では、アップル ウォッチひと筋になっているというのです。熊倉さんが言うには「見た目も可愛いし、何よりジョギングなどトレーニング中のデータを記録できるのが本当に便利。これを着けずに家を出てしまった日は、一日中損した気分になってしまうほど。」あの熊倉さんをそこまで心酔させるとは、私も俄然、アップル ウォッチに興味を惹かれました。さらに当時は、ちょうど朝のジョギングを日課にしていた頃で、その機能性も魅力のポイントに。結局、2ヶ月間、悩みに悩んで、購入を決めたのでした。
実際に使ってみると、期待どおり、まずジョギングに大活躍。ハンズフリーで音楽を聴きながら、手元の操作で、距離やスピード、心拍数まで計ることができ、なんとも快適です。また、大事なメールやラインのメッセージを知らせてくれる機能も、仕事が忙しい時に取りこぼしがなくてありがたい。さらに、私の場合は、時計ブランドのPRの方々とお会いする機会も多く、畑違いのアップルなら、どのブランドの方に対しても失礼な印象を与えずに済むのではないかという、あざとい考えもありました(笑)。
最初に購入したのは、一重ストラップのシンプルトゥール。その後、二重巻きのドゥブルトゥールを追加しましたが、これがまたかなりの優れモノ。カジュアルからエレガンスまでどんなスタイルにもマッチしてくれるうえ、バングル感覚で楽しめるのも得した気分。エルメスならではの上品かつシックな色合いは、身に着けるだけで心を落ち着かせてくれ、私の目指す“大人の女性”の佇まいにも、少し、近づかせてくれた気がします。
CREDIT:
ニット/フォルテフォルテ
パンツ/レッドカード
PROFILE 河島 裕子さん
アパレル商社勤務の後、ファッションライターに。現在は『家庭画報』をはじめ大人の女性に向けた雑誌で、ファッションやジュエリー、時計を中心に幅広く執筆中。強烈な個性を持つフランス人の夫と息子の三人家族。夢は夫とともにフランス・ボルドー郊外でシャンブルドットを営むこと。