あけましておめでとうございます!
編集・川端です。今年はのんびりと家でお正月を迎えています。
昨日は紅白に感動しました〜。安室ちゃんの「Hero」ももちろんですが、Superflyの復活の「愛をこめて花束を」のスタージに涙。そして、欅坂46にすっかり魅了されてしまい、昨夜はYouTubeでずっと欅坂の動画を見ながら寝てしまいました。今年は欅坂のコンサート、行ってみたいなあ。
みなさんのベストステージはどれでしたか??
さてさて、ベストブックを年内に発表したいと思っていたのに、年を越してしまいました(汗)。すみません。
まずは、2017年に刊行された文庫からベスト5を発表いたします!!
(旧作にも心に残る作品いっぱいあったのですが、いままさに本屋さんに平積みされているような新しい文庫、ドラマ化・映画化が予定されている話題作から選んでご紹介したいと思います)
第5位は、早見和真さんの『イノセントデイズ』。

ああ、なんとも。お正月早々から読むのはおすすめしないのを選んじゃいました。すごく暗くて読後も重たいです。でも読むのをやめられない。
「こんな不幸な生い立ちだから、人を殺してもしょうがない」ってことはないと思う。思うのだけど、不幸な理由があってほしい、と思ってしまう民衆、いや自分が怖くなります。
今年3月18日からWOWOWでドラマがスタートするそう! 幸乃の幼馴染の慎一を妻夫木聡さんが演じ、慎一目線で物語が描かれるようです。楽しみ!
第4位は、刑事マルティン・ベックシリーズの『バルコニーの男』。

『笑う警官』から始まり、刑事マルティン・ベックシリーズにハマった1年でした。
50年も前に書かれた小説とは信じられない新鮮さ。今や警察小説といえば群像劇が当たり前ですが、それまではジェームズ・ボンドなどのおしゃれでスマートな一匹オオカミな探偵やスパイが事件を解決する物語が一般的だった時代。警察小説の新しい形を築いてくれてありがとう、という敬意を込めて。
そしてもっと北欧小説が翻訳出版されて欲しいなあという願いを込めて選びました。
続いて3位は、中脇初枝さんの『みなそこ』。

30代の主婦と13歳の少年の恋愛小説と思って読むと何も起こらないのでイライラするかもしれないのですが(汗)。主人公さわはピアニストを断念して今主婦をしている、というところがポイント。りょうの出現により、置いてきたもの、忘れてしまったものに気付かされます。
高知県育ちの中脇さんの描く高知弁が生き生きとしていて、映画のような情景と主人公たちの“声”を作っています。
映画にもなった『きみはいい子』、家族問題や医療現場に切り込んだ『わたしをみつけて』も心揺さぶられるとても良い作品なのでぜひ。
第2位は、『ザ・サークル』。

そういえば、マイナンバーってどうなっちゃったんだろう?
会員カードを作る身分証として以降何も使っていませんが、近い将来、この映画にあるような全てIDで管理される時代がくるのではないでしょうか。
一つのIDで税金の申告も投票もできるのは便利だけれど、SNSとクレジットカードが紐づくのは嫌だな〜。
「プライバシーってなんだろう」と考えさせられた作品でした。
さて、2017年、文庫の第1位は
柚月裕子さんの『孤狼の血』。

柚木版『仁義なき戦い』。私もあまり読まないヤクザものなのですが、ベテランと新人のマル暴刑事のバディものとしても楽しめました。こちらも今年、役所広司さんと松坂桃李くんで映画が公開予定。監督は『凶悪』の白石和彌さん。脚本は『任侠ヘルパー』の池上純哉さん。絶対面白いヤツ!!
映画の前にぜひお読みくださいませ!
そしてこちらあとがきにあるのですが、昭和63年という設定が絶妙で、暴力団排除の条例や暴力団対策法が執行される前なんですね。そういえば、子どもの頃って「●●組と○○組が衝突し〜」なんていうニュースがもっと流れていたなあと。
小説には、携帯もGPSの追跡も出てきません。刑事の2人がいちいち喫茶店で待ち合わせをの約束するのも面白い。
平成も今年で30年になるんですね。
30年前は外に出かけている人同士が待ち合わせするって大変なことだったんだなあ〜なんてことを考えながら、ヤクザのどんぱちを読んでいました。
あ、なんだかお正月にオススメするには、ハードボイルドなラインナップになってしまいました(汗)。明日からは小説編、ノンフィクション編を発表したいと思います。
みなさま、どうぞ良いお正月をお過ごしくださいませ。
そして今年もどうぞよろしくお願いいたします!!
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