キレイ色についてはここでも何回か書いてきましたが、やはりその魅力と威力を再確認している今日この頃。

若いときは、派手色が自分的に(勝手に)少しこっ恥ずかしかったり、なんだか変に張り切っている感じになったら嫌だな、とか、若さゆえの過剰な自意識とこじらせでなかなか取り入れられずにいました。しかし40歳を過ぎた頃から、そんな自意識はまったく無駄、というか、そんなことだーれも思っちゃいないということに気づき、さらに“開き直り”という中年婦人の無敵の免罪符も手に入れ、「きれいな色って、むしろどんどん着たほうがいいんじゃない??」という結論にいたっています。

ピンク界の中でも一番パンチの効いた、フューシャピンクでございます。スカート/ドゥロワー ニット/ブラミンク コート/アストラット バッグ/J&M デヴィッドソン 靴/チャーチ

とはいっても、まだまだ派手な色を着るときには少し構えるというか、心がザワついちゃうのも事実。そのザワつきを抑えるべく、スタイリングは以下のことを意識しました。

・派手色アイテムを主役に据え、その他の色数は少なめに。
・この日はスカートが派手色なので、トップスは超超ベーシックな色と形をチョイス。
・コートもベーシック、かつマニッシュなチェスターを。
・ヒール靴ではなく、男靴を。本当はヒールでバランスアップを図りたかったけど、それよりもメンズライクなテイストをトッピングすることを優先。

色の選び方も重要です。キレイ色に対して苦手意識のある人ほど、いわゆる“パステルカラー”よりもヴィヴィッドな色を選んだほうが、実は変に老けたりしないような気がしています。スカートやニットなどの広い面積には抵抗がある場合、靴やバッグなどの小さい面積でOK。例えばパステルカラーのワンピースよりは、ビタミンカラーの靴、のほうが出番も多いし、取り入れやすいし、印象もピリッと引き締まると思います。

あとは素材感。今回もフューシャピンクのスカートが欲しい! というところまでは決めていたのですが、実は素材感で迷っていました。少しとろみとツヤのあるフレアスカートにするか、このようなハリのある圧縮ウールにするか。どちらも狙いを定めたものがあり、試着をしたのですが、どうも私の場合は背が低いことと昭和な顔だちのせいで、とろみフレアスカートだとものすごくフェミニンというか、エレガントになりすぎることがわかりました。いくらスニーカーを合わせても、カジュアルに見えないな、と。ということで、圧縮ウールの台形スカートを選びました。このスカートに、黒のノースフェイスのダウン+チャコールグレーのタイツ+白スニーカー、みたいなスタイリングも大好物。

自分が派手な色を着ていると、ついつい街にいる派手色の人に目が行きます。私が思っているよりも、意外と色ものを着ている人っているなあと思ったり、ネオンイエローのニットを取り入れるなんて上級者だわ~と感心してみたり。見知らぬ人も「派手色同盟」みたいな、妙な(またしても勝手な)仲間意識が芽生えてきちゃうのです。