みなさんは「ダイエット弁当」というとどんなお弁当をイメージしますか? ご飯などの炭水化物は少なめ、肉や揚げ物、甘い物はNG、綿密な計算をしなくちゃいけない……というイメージをお持ちの方も多いのではないでしょうか。
雑誌やテレビで活躍する料理家・小田真規子さんは、「そんなに肩ひじ張って頑張らなくても大丈夫。大切なのは、がんばることではありません。長く続けることなのです」とおっしゃいます。そこで、小田真規子さんの著書『しっかり食べてムリなく続ける! がんばらないダイエット弁当』より、ご飯もしっかり食べていい、お肉も揚げ物も食べる、朝起きられなくてサボった日があってもいい、そんな“がんばらない”ダイエット弁当のポイントとレシピをご紹介します。
 

がんばらないダイエット弁当5つのポイント


・メインおかずは低カロリー素材に
鶏ささ身、豚や牛の赤身肉、いかなど、低カロリーな素材を選べば、調理法や味付けが限定されません。

・食べごたえのあるサブおかずを
根菜や芋類、きのこを使ったサブおかずはビタミンやミネラル、食物繊維がとれて、満足感があります。

・昼食は500~600kcalに
成人女性の1日の摂取エネルギーの必要量が1650~1750kcal(身体活動レベルⅠ)なので、毎日お昼に500~600kcalとると、1日のカロリーコントロールがスムーズです。

・ご飯も野菜もしっかり、たっぷり
糖質は脳や体のエネルギーの源。極端に減らしてしまうと、体重が減っても元気がなくなり、かえってリバウンドしやすいので気を付けて。

・体調を考えながらおかずを決める
「昨日食べ過ぎたから今日は軽く」とか「便秘気味だから繊維をたっぷり」など、自分の体調と相談しながら作れるのが、お弁当の最大の長所です!
 

牛肉とトマトのステーキ丼弁当〈561kcal〉

 

比較的鉄分豊富な牛肉の赤みがおすすめ!
牛肉とトマトのステーキ

焼いてのせるだけの簡単弁当です! エネルギーは控えめでも、「お肉を食べた!」という満足感が得られる素材。鉄分も豊富です。

 材料(1人分)
・牛もも薄切り肉……100g
・塩……小さじ1/5
・小麦粉……大さじ1/2
・水……大さじ1/2
・粗びき黒こしょう……少々
・サラダ油……小さじ1
・トマト……1/2個
・ご飯……150g

 作り方
1.牛肉ははがしたり広げたりせず、パックから出し、そのまま使う。塩をふり、小麦粉を分量の水で溶いて片側の表面に塗り、さらに粗びき黒こしょうをふる。トマトは4等分のくし形切りにする。
2.フライパンにサラダ油を熱し、牛肉のこしょうをふった側を下にして焼き、やや火を強めて焼き色をつける。裏返して火を弱め、2分くらい火を通す。
3.肉が焼きあがったら取り出して、トマトの切り口を強火で1分ずつ焼く。


ほんのりバター風味が食欲をそそる!
簡単ほうれんそうのバター風

 

 材料(1人分)
ほうれんそう……70g
・バター……小さじ1/2
・しょうゆ……小さじ1/2

 作り方
1.ほうれんそうは3~4cm長さに切る。
2.鍋に湯を沸かし、ほうれんそうを入れる。しんなりしたらざるにとって手早く水けを絞り、ボウルに入れてバター、しょうゆをからめる。

 

鶏ささ身のピカタ弁当〈564kcal〉

 

パサパサしやすいささ身を卵にくぐらせてジューシーに。
ピカタ

短時間で火が通って、味のバリエーションがつけやすい鶏のささ身は、扱いも簡単なのでお弁当向き!

 材料(1人分)
・鶏ささ身(筋を取る)……2本(80g)
・塩、こしょう……各少々
・小麦粉……小さじ1

A
・卵……1個
・粉チーズ……小さじ1
・パセリ(みじん切り)……小さじ1


・サラダ油……小さじ1

 作り方
1.鶏ささ身はラップをかぶせ、こぶしで10回ほどたたき、塩、こしょうをふって小麦粉をまぶす。
2.フライパンにサラダ油を熱し、1の鶏ささ身をAにくぐらせて焼く。表面が固まったら再びAにくぐらせて焼き、これをAがなくなるまで繰り返す。


どんなおかずにも合うピリッとスパイシーなピーマンのこしょう炒め

 

 材料(1人分)
ピーマン……2個
・オリーブ油……小さじ1
・粗びき黒こしょう……小さじ1/4
・しょうゆ……小さじ1

 作り方
1.ピーマンは1cm幅の輪切りにする。
2.フライパンにオリーブ油を熱してピーマンを炒め、しんなりしてきたら粗びき黒こしょうを加えて炒め、香りが出たら、しょうゆを加えて全体によくからめる。


フレンチドレッシングとあえるだけ!
トマトマリネサラダ

 

 材料(1人分)
トマト……1/2個(80g)

A
・酢……小さじ1/2
・サラダ油……小さじ1/2
・砂糖、塩……各1つまみ

 作り方
1.トマトは食べやすい大きさのくし形切りにする。Aを混ぜ合わせてフレンチドレッシングを作り、トマトをあえる。



〈がんばらないダイエット弁当を楽しく作り続けるコツ〉


お弁当を作れない日が1~2日あったとしても、そこでやめないことが大切です。
「ちょっとサボっちゃったけれど、また作ろう」くらいのモチベーションが、長続きのコツです。毎日が難しければ、1週間のうち3日をお弁当の日にすることから始めましょう。それだけでも確実に体調が変わってきます。

 

小田 真規子
料理家、栄養士。スタジオナッツを主宰し、レシピ開発やフードスタイリングの他、中学校家庭科教科書(平成28年度)の制作・監修などさまざまな食のニーズに幅広く携わる。「誰もが作りやすく、健康に配慮した、簡単でおいしい料理」をテーマにした著書は90冊に上り、料理の基本とつくりおきおかずの本は、シリーズ化されベストセラーに。雑誌「オレンジページ」「エッセ」や、NHKテレビ「きょうの料理」「あさイチ」では定期的にコーナーを担当し、論理的でわかりやすいレシピにファンも多い。著書に『料理のきほん練習帳(12)』(高橋書店)、『つくりおきおかずで朝つめるだけ! 弁当(1~4)』(扶桑社)、『この「ほめ言葉」が聞こえるレシピ』(文響社)など。

 

『しっかり食べてムリなく続ける! がんばらないダイエット弁当』
著者・小田 真規子

小田真規子先生は雑誌やテレビなどで幅広く活躍中。つくりおきのお弁当やおかずなど、多忙な現代人に役立つレシピで好評を博しています。本書はそんな考え抜かれたレシピの原点とも言えるお弁当本です。季節を問わず、栄養豊富で低カロリー、調理がしやすい食材で作れるラインナップに加えて、レトルトやコンビニ食品も活用。手間をかけないヘルシーなお弁当なら、がんばらなくてもきれいになれます!
目次
◆Part1 毎日を元気に乗り切るバランス弁当
◆Part2 素材別 お弁当のおかず事典
◆Part3 主食だけでもOK! 特急バランス弁当
◆Part4 コンビニを味方にするお弁当

『がんばらないダイエット弁当』のほか、お料理レシピや最新のダイエット方法など講談社くらしの本からの記事はこちらからも読むことができます。
講談社くらしの本はこちら>>


次回は4月15日公開予定です。

(この記事は2018年4月13日時点の情報です)
構成/相場美香 撮影/白根正治