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『ワンダー 君は太陽』 配給:キノフィルムズ Motion Picture Artwork © 2018 Lions Gate Entertainment Inc. All Rights Reserved.

『ワンダー 君は太陽』というタイトルと、宇宙飛行士のようなヘルメットをかぶった男の子のビジュアルを見て、SF映画かな? と思っていたんです。
ところがこの映画、最初から最後まで心を揺さぶられる感動作。泣かせようとする演出はないのに、自然にポロポロと涙が出てきてしまう……、そんな作品でした。

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主人公は遺伝子の疾患によって、人とは違う顔で生まれてきたオギー。母親はずっと自宅学習をしてきた彼を、10歳ではじめて学校に通わせようと決意します。

いじめや初めての友だちからの裏切りにあって傷つきながらも、オギーは家族に励まされて色んな壁を乗り越えていきます。

自分を守っていたヘルメットを脱ぐという行動が困難に立ち向かっていく意志を表していて、勇気と覚悟を持って行動した人にだけ与えられるものがあるんだなぁと、10歳の男の子から教えられました。
人生は甘くないけれど、本気で頑張った人はごほうびがもらえることもあるんですよね。大人はそのことを再認識できるし、この映画を子どもが観たら優しい大人になれそう!
教室での授業や野外学習の経験を通して少しずつ友だちが増えて、Step by stepで成長していく描写が丁寧に描かれているところも素敵でした。

それにオギーのキャラクターがすごく面白いの! 入学したその日にクラスメイトの足元をチェックして、「靴を見るとその人がわかる」なんてつぶやいたりする、賢くてユーモアのある子なんですよね。
息子と友だちみたいに接して妻のことを大事にするお父さんもいい人だし、理想的なバランスの家族だなと感じました。

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オギーを『ルーム』の男の子が演じているのですが、もとの顔がわからなくらいの特殊メイクはとても大変だったはず。オギーの友だちを演じた子が同級生だったら絶対に好きになっちゃうってくらい超かわいいので、注目してみて下さい(笑)。
そして母親役のジュリア・ロバーツが久々によかった! わざとらしいところも、私、大女優ですから! ってアピールをするところもまったくないんですよね。
オギーが主人公ですが、友だち、姉、その友だち、犬の話まで入っているのに散漫にならない脚本のバランスも素晴らしいし、オギーの喜びをみんなでわけあうラストも、すごくよかった。いい映画を観たな、と心から思える作品です。

 

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『ワンダー 君は太陽』
10歳のオギー・プルマンは、遺伝子の疾患で人とは違う顔で生まれてきた。27回もの手術を受けたせいで、宇宙飛行士のヘルメットでいつも顔を隠し、一度も学校へ通わずに自宅学習を続けてきたオギー。母親のイザベルは夫の反対を押し切って、彼を5年生の初日から学校に行かせようと決意する。
いじめや裏切りなど初めての困難と出会うが、家族の愛に支えられ乗り越え、そして迎えた修了式。忘れられない1年を締めくくる最大の出来事が待ち受けていた。6月15日(金)よりTOHOシネマズ日比谷他、全国公開。