安くておいしい焼肉屋さんの話ではありません(笑)。女性ホルモンですーー。多くのミモレッタさんより、ちょっと(だいぶ??)年上の私は、3年前に買い求めたこの本を最近また読み返しています。
漫画家でエッセイストでもある槇村さとるさんの『ホルモンがわかると一生楽しい』(KADOKAWA発行)。心と体のさまざまな不調、そして、現在進行形の更年期の乗り越え方について、赤裸々に語られている一冊です。
若い頃、「四十肩、更年期って辛いの?」と母に聞いても「数年間ガマンすれば、いつの間にか消えるわよ」な~んて、戦争を経験したガマン強い女性たちは、そんなのおおごとじゃない風に言うわけで……。諸先輩がたもそっち系のぶっちゃけ話はほとんどしないので、情報交換の機会もなく年月は経ち、いつしか自分が更年期ど真ん中の年代に……。
私自身は40代後半からは更年期の諸症状を自覚し、近所のレディスクリニックでずっと月1回の婦人科健診とホルモン補充治療(注射と投薬)を受けていたんですね。でも、面倒くさくなって治療を1,2か月、勝手に休んじゃったことがありました。
この時期、身体に目立った変化はなかったけれど、気持ちにはけっこうな変化が。これまでずっと体力に自信があり、しかも独り身で時間調整も簡単なので、仕事もプライベートの無理矢理の数々もどうにかやり過ごせちゃってました。でも、治療をお休みしていた時期は――
「私なんて子供もいないし、社会の役にも立ってないし」
「こんな大人になるつもりじゃなかったのに」
「ワタシってすべてにだらしなくて最低だわ」
「生きてる意味がわからない!!!」
と落ち込むこと落ち込むこと。めり込むことめり込むこと。
疲れやすいし、やる気は出ないし、怒りのコントロールが上手にできなくて、気持ちのアップダウンも激しめでした。数か月後に治療を再開した時、ドクターにこの時の気持ちを伝えると
「幸せホルモンを補充しないから、そうなるのは当然です」
「それがわかったのだから、今度はきちんと薬を飲みましょうね」
と静かに叱られましたっけ。ドクターが一生懸命に治療してくれてるのに不真面目だった自分を反省。ホルモンの重要性も実感させられました。
でも、ワタシって無理やりホルモンをチャージして“幸せそうなふりしているサイボーグみたい”とちらりと思ったのも事実です。
槇村さとるさんも著書のなかでホルモン補充療法をいつまで続けるかについて書かれています。私もこの頃から「いつまで」を意識し始めましたがはっきりとした答えは出ないまま、ずるずると続けていました(これって、白髪染めをなかなかやめられないのと同じですね)。
そんなある日、クリニックが突然の閉院に!! 衝撃!!! 治療の引継ぎもなく、私のホルモン補充治療はそこで完全打ち切りに。勝手なものですが、こうなると超不安。次を早く探さなきゃと、いくつかの病院を教えてもらったのですが……。
“引き継ぎ安心な大病院”か“アットホームな個人病院”かで迷い、仕事も立て込んでいたので病院になかなか行くことができずに数か月が経過……。
あれ? このままでも意外と平気??
この年代のリアルって、こんなものなのかも?
でも、定期的な婦人科チェックは必要だし、
認知症リスクも心配だし、骨粗鬆症予防のためにも
かかりつけ婦人科を見つけないと……。
そんな逡巡タイミングがまさにいま! 槇村さとるさんの本を再読しながら、これからを考えているところです。
女性らしさを保つためより、健やかに老いていきたいので~。
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