昨日飛び込んできたソウルの女王、アレサ・フランクリンの訃報。
オバマ前大統領もツイッターに追悼文を掲載しました。
「アレサはアメリカが体験してきたことは何かを定義する手助けをしてくれました。彼女の声の中に、アメリカの歴史を感じることができたし、そのすべてをさまざまな色合いで感じ取ることができました。我々の力も、痛みも、闇も、光も、救済への旅も、勝ち取ってきた敬意も。ソウル・クウィーンへ永遠の平穏を」byバラク・オバマ
私の好きな歌に『ナチュラル・ウーマン』という歌があります。作詞・作曲はキャロル・キングとその時の夫(後に離婚)ジェリー・ゴーフィン。プロデューサーはソウル界のゴッドファーザーとも言われたジェリー・ウェクスラー。「あなたは私を当たり前にありのままの女でいさせてくれる」と歌う、かなりストレートなラブソングです。ナチュラル・ウーマン=ありのままの女=私らしい私。意訳をしていくと、「私らしい私」がいちばんしっくりくるかな、とも思っています。
ジェリー・ウェクスラーの著書には「アレサの歌では、何があろうと決して男に戻ってきてくれと請いはしなかった。女性のソウルシンガーが歌う自己憐憫の伝統を断ち切った」と書かれているのだそうです。
2015年のケネディセンター名誉賞でのパフォーマンスで、アレサはこの『ナチュラル・ウーマン』を披露しました。オバマ前大統領は涙し、作者のキャロル・キングは大興奮しています。この動画が流れてきた時は、「やっぱり、一度でいいから、生で聴いてみたい」と思ったのを覚えています。大の飛行機嫌いで有名な方だったため来日はなく、ついにその夢は果たせませんでした。
アメリカで優れた芸術家に贈られるケネディセンター名誉賞公演。キャロル・キングが受賞した年に『ナチュラル・ウーマン』をアレサがパフォーマンス。ちなみに、授賞式はホワイトハウスで行われますが、昨年はトランプ大統領が批判を浴び、欠席するという事態に。
自分が自分らしく生きられるように。誰しもがそう生きられる社会になるように。
アレサがずっと歌い続けてきたスピリットを忘れないでいたいと思っています。
今日のお品書き
強くて、優しい。スタイリスト城さんの文章を読むといつもそう思います。今日のお題は「アナレス」。聞き慣れないこの単語、読み進めるうちに思い当たってドキッとすることも!?
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