皆さんが旅に出る理由は何でしょうか? 見聞を広げるため? 刺激を求めて? ゆっくりするため? 家族サービス? ショッピング?  理由はいろいろあるかと思います。

編集部・大森は、ことリゾート旅に出る理由は、「読書をするため」です。部屋の一角を占拠する、いつか読みたいと思っている“積ん読”の山は、油断するとバランスがとれなくなるくらい堆くなり、だらしなく面積を広げ出していきます。その山(山脈?)を見つめる度に思うのです、「旅に出なくては!」と。

本を読むペースが買うペースを決して超えられないと分かっているのに……。

何度も読み返したい本(これがどんどん増えるから、積ん読の山がくずせない……)、好きな作家の本、話題の本、なんとなく気になってしまった本……いろいろカテゴライズをしておりますが、リゾートに持っていく本は、ボリュームがあるけれど一気に読破したい本、集中力が必要そうな本の2種に。日常ではなかなか読み始める決心がつかない本たちをスーツケースに詰め込みます。

このGW旅で完読できた本はこちら……
不毛地帯 1〜4 山崎豊子著  敬愛する山崎先生の中で手を出していなかった長編。主人公は伊藤忠商事の元会長がモデルとされています(作者は否定)。
谷間の百合 バルザック著  最近、なぜかフランス文学ものを読みたい欲がムクムクと。こちらは、恋愛における葛藤ものです。
親指Pの修業時代 上下 松浦理英子著  発刊当初(1993年)に話題になってから、読もう読もうと思って早20余年(!)。なるほど「こりゃ賛否が分かれるはずだ」な内容でした。ちなみに、私は“賛”です。

本を買うために働いて、それを読むためにお金を貯めて旅に出る……この無限ループを繰り返し、私は不惑を迎えました。そして、スッキリとしたホテルの部屋を見つめ誓うのです、「すぐに読めない本を買わない」「図書館を活用する」と。

そして、旅から戻った今、少しだけ低くなった積ん読の山脈を横目に、amazonでポチッ(正直に言うと、旅先でもポチッてしまいました……)。そして、思うのです。

そうだ、旅に出よう!