みゅみさんからの質問
Q. 仲の良かった母を失って以来、
元気なだけでマナーの悪いお年寄りに憎しみを覚えます。

春に母が81歳で亡くなりました。もともと母とは仲が良く、結婚後も近くに住居を構えたため実家には頻繁に顔を出し、父の他界後は様子を見に毎日のように通っていました。母が1年前に老人ホームに入ってからも、兄と分担して週の半分は面会に行っていました。それほど身近に接していた母が急な病気で亡くなってしまい、心の整理がつかないまま、数ヶ月経つ今もふと沸き立つ悲しみに涙が止まらなくなります。母の死後、悲しみを共有してくれる夫や友人のありがたさを再認識し、自分は幸せなのだと実感する機会が多くなりました。その反面、悲しみは一向に癒えることはありません。それどころか、元気なだけで社会的マナーのなっていない高齢者を見かけるにつけ、「母の代わりにこの人たちが死ねばよかったのに」という気持ちになってしまいます。最近では高齢者に限らず、他者に気遣いの足りない人には同じように感じ、憎しみすら覚えるほどです。そんな自分の傾向が恐ろしくもあります。こうした心の動きに対処する方法はあるのでしょうか。時間の経過と共に落ち着いてくるものなのでしょうか。アドバイスをいただけたら嬉しいです。(50歳)

特別ゲスト 樋野興夫先生の回答
A. マイナス×マイナスはプラス。
自分より困っている人を探して、 手を差し伸べられてください。

お母様を失ったショックのあまり、周りのマナーのない人を見ると「母の変わりに死ねば良かったのに」と思ってしまう、ということですね。みゅみさんはお母様を失くしてまだ1年ですから、悲しみから抜け出すにはもう少し時が必要だと思います。

ですがみゅみさんがこのように思ってしまうのは、みゅみさんの問題であります。「利己的なハッピー」ばかりを求めていると、なかなか解決はしません。そうではなく「利他的なジョイフル」を追求してはいかがでしょう? 人生はプレゼントですから、人のために何かをする、ということも私は大切だと思うのです。マイナス×マイナス=プラスです。ぜひ、自分よりも困っている人を探して、手を差し伸べられてください。そうして自分の役割が見つかると、悩みの優先順位は下がります。そうすれば、解決はしなくとも解消はされますから。

人生には「もしかするとこのときのためだったのか」ということが、必ずあるものです。天は耐えられない苦しみを、決して与えません。みゅみさんの今の悲しみも、「もしかするとこのときのため」と思う日に、きっとつながっているのではないかと思います。

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 取材・文/山本奈緒子 

 

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