「私、このままオンナとして終わっちゃうのかな」。ここしばらく独り身な友人は私に言いました。そして、時同じくして、結婚しながらもセックスレスに悩む友人も私にそう言うのです。彼女たちの中にある「オンナとして終わる」という言葉の奥底に眠る焦燥感は何なのだろう?
そんな疑問とともに、「ミモレで性の記事を取り扱いたいな」と漠然と考えていた時に飛び込んできたのが、このライター村上治子さんのインスタグラム投稿でした。
歳を重ねるほど、どうしても
環境もからだも複雑になっていく。
けれど代わりに、経験と自信が
積み上げられていくことで、
複雑で難しいものを
大らかに受け止め、処理できるように
なっていくんじゃないだろうか。 .
「閉経を機にセルフポートレートを始めた」
と話すマキエマキさんの作品は、
そういう“大人らしさ”が
さらりとゆるく、
コミカルに表現されていて
カッコよかった。
私の疑問の答えそのものズバリではないものの、センサーがビビッと反応し、村上さんにすぐ連絡をとりました。
もともとセクハラを受けたりすることで「女性性を嫌悪」していたのに、閉経を迎え「女性性にしがみつきたくなった」というマキエさん。中学生の時から筒井康隆の小説からはじまり、ユングとかフロイトとかの学説など、やたらと性に関することを説いている文章に興味が湧いたというマキエさん。イベントや作品展会場では若い女性から「年をとることがこわくなくなった」「元気をもらった」とコメントが集まるマキエさん。
自撮り熟女という表現方法で、マキエさんが私たちに問いかけてくることは何なのでしょうか? その理由が知りたくてインタビューのアポを入れました。
「いったいミモレはどこへ向かうのか」と驚かれた方もいるかと思いますが、私、編集担当の片岡、ライターの村上さんは多くの女性たちが「オンナとして終わる」という漠然とした不安を感じてしまうその理由が知りたくて、この記事をつくりました。ぜひ、先入観なしに読んでいただければ嬉しいです。
今日のお品書き
エンタメコーナー初登場のライター木俣冬さん。平成の『イケメン史』を全3回で振り返ってくれます。この壮大なる物語のスタートは“フェミ男”という現象の象徴であるアノ方から。最近は筋肉に夢中そうですが、昔から独特の美意識が強かったのだなぁ。それにしても、30年前の出来事が昨日のことのように思い出せてしまう自分にビックリ!
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