食卓の印象をつくるのは、皿やグラス、クロス類にカトラリー、それからグリーン。
・・・だけではありません!
もちろん、これらの力はとても大きくて、お皿の色やニュアンスが違うだけで全く違うテーブルになることもあります。スタイリングというと、この辺りに気を使うことは確かです。

でも、お皿がステキでも、きちんと磨かれたグラスに、ニュアンスのあるクロスがあったとしても、決しておろそかにしてはいけないものがあります。

それが、盛り付けです。

レストランのように絵画のように盛り付けましょうとか、写真映えするようにわざわざ料理に関係のないようなハーブを散らしなさいとか、そういうことではありません。

大切なのは、料理は皿に盛って食べてくれる人の前に出すまで、きちんと心を込めましょう。ということです。

 


例えば、
・お皿のふちにソースが垂れて汚れているとか、
・具材が片寄っているとか、
・しゃもじでよそったまま、レードルですくってそのまま乗っけたままとか、
・お皿の大きさに対して料理の量が合っていない(「ちょっと多いけど、いいや盛り盛り乗せちゃえ」)とか、
テーブルに並べられた料理に、「いいや、盛り付けなんか適当で」という適当さが出ているものはちょっと残念だなと私は思うのです。

同じ料理でも丁寧に扱われたものと雑に扱われたものでは、食卓に並んだときに与える印象は雲泥の差。食べ手に伝わる印象や喜びもまた大きく違います。

あとちょっとの心遣いで、食事の満足度が変わってくるのです。

・お皿に盛り付けてから、出す前に皿のふちが汚れていたらキッチンペーパーでぬぐい、
・片寄っていたら真ん中が高くなるように菜箸でちょいちょいっとつまんで、
・しゃもじでよそってから少しほぐし、
・つくった料理がお皿よりも少し多かったら、無理せず鍋に残してお代わりにとっておく。

*例外は、お皿にこってり盛られた育ち盛り少年がいるおうちのおかずと、ちょっと多めにふったら散っちゃったスパイス。

忙しいからこそ、心がけたい小さなこと。
人の雰囲気というものは、日常の積み重ねから醸し出されると言います。

私たちは日々口にしたものからつくられていますが、目に見えない佇まいはその周りのことが形づくっていると私は思っています。

私も、2019年は「忙しい」を言い訳にせず、けれど無理なく心地よい程度に、毎日の暮らしを積み重ねて行きたいです。