「“材料をそろえるのも大変だし、なんだか難しそう”と思われがちなタイ料理ですが、実は南国ゆえに調理工程が少なく、下準備さえしてしまえば、長く煮込むなんてことはしません」とタイ料理研究家・氏家アマラー昭子さん。
そこで、手に入りやすい食材でナンプラーがあればおいしく作れるレシピを紹介した『はじめてのタイ料理』から、ナンプラーを使ってパパッと作れる料理をご紹介します。
料理初心者さんでも簡単に作ることができるので、“家ごはん”でもタイ料理を楽しんでください。

ひき肉入りの卵焼き(カイチオ ムーサップ)


こんがりと焼けた卵焼きの中に、ジューシーなひき肉と玉ねぎの甘みがあふれます。ナンプラーのキリッとした塩けが味を引き締めます。

 

 材料(2人分)

卵……2個
豚ひき肉……40g
玉ねぎ……1/4個
ナンプラー……小さじ2
サラダ油……適量
パクチー(香菜)……適宜

 作り方 

1.玉ねぎは繊維にそってせん切りにする。
2.フライパンにサラダ油を少々熱し、ひき肉を炒めてとり出す。
3.ボウルに卵を割り入れてほぐし、1、2、ナンプラーを加えてよく混ぜる。
4.フライパンにサラダ油大さじ3を熱し、3の卵液を流し入れ、中火で大きく混ぜながら焼く。こんがりと焼き色がついたら、半分に折って器に盛り、あればパクチーを添える。

 

あさりのナンプラー蒸し(ホイ ライ ヌン ワイン)


あさりとナンプラーとワインで蒸し煮に。にんにくの香りとともに、あさりのうまみがジュワッと口に広がります。

 

 材料(2人分)

あさり(砂抜き済みのもの)……300g

A
|赤唐辛子(生または乾燥)……2~3本
|にんにくの薄切り……1かけ分
|白ワイン……大さじ1
|ナンプラー……大さじ1/2

 作り方 

1.あさりは殻と殻をこすり合せて洗う。
2.フライパンに1とAを入れ、ふたをして中火にかける。ときどきフライパンを揺すりながら火を通し、あさりの口がすべて開いたらできあがり。


慣れてきたら、カレーペーストで本格タイカレーや、おもてなし料理として作れるスペシャルレシピにも挑戦してみてくださいね。(『はじめてのタイ料理』より)

鶏肉のグリーンカレー(ゲェーン キョワーン)
鶏肉のココナッツミルクスープ(トム カー ガイ)

氏家 アマラー 昭子(ウジケ アマラー アキコ)

日本におけるタイ料理研究家の第一人者。1967年より2年間タイのバンコクに滞在し、“甘、辛、塩、酸”の4つの味のハーモニーが生み出す立体的で、ハーブなどの香りが加わった奥深いタイの味に魅せられる。その後も毎年タイに滞在し、宮廷レストラン「ブサカラム」のチーフシェフ、ブンチュー氏に師事し、料理教育で有名なスワンドゥシット大学にも通いタイ料理への造詣を深める。日本では手に入りにくかった調味料の輸入を始め、タイ料理教室「アマラーズ・キッチン」を主宰してタイ料理を広める。伝統的な料理はもちろん、日本の食材を使ったオリジナルタイ料理にも定評がある。著書に「きょうのごはんはタイ料理」(NHK出版)など。

 

『簡単なのに本格派! はじめてのタイ料理』

著者 氏家 アマラー 昭子 講談社 1300円(税別)

まずは、ナンプラーとレモンをあわせるだけの「たれ」から始めましょう。これだけでも一気にタイの味に! このたれににんにく、砂糖、唐辛子を加えて作る「万能だれ」は覚えておけば鬼に金棒! ヤム(=タイの和え物)が自由自在に作れます。

たれで味が決まるから、コツも技もいらず、誰もが簡単にタイの味を再現できます。
このほか、人気のタイカレーやガパオなど人気の定番やもてなしにもなるアマラースペシャル料理も紹介。これ1冊で、普段のおかずから、もてなしまで、タイ料理を存分に楽しめます。入手しやすい材料で作れる簡単な料理を中心にした、タイ料理の入門書の決定版です。タイの食材、調味料の詳しい解説つき。

『簡単なのに本格派! はじめてのタイ料理』のほか、料理、美容・健康、ファッション情報など講談社くらしの本からの記事はこちらからも読むことができます。
講談社くらしの本はこちら>>

写真/青砥茂樹(講談社)

出典元:https://kurashinohon.jp/249.html

・第1回「家で簡単タイ料理!万能だれでソムタム&ヤムガイヤーン」はこちら>>
・第3回「タイ料理でおもてなし!そうめんで作る「カノム ジーン サオナーム」」は5月12日公開予定です。