7月8日放送のインスタライブは、ライター渥美志保さん、TV業界ジャーナリストの長谷川朋子さん、さらにバタやんの3人で「夏のドラマ放談」をお送りしました! 放送では、ここ数年のドラマ作品にある傾向やポイントを、エンタメのプロであるお二人が解説。この記事では、今夏の注目作品&見どころをダイジェストでお届けします!
連続ドラマ「原作で観るか、主役で観るか」問題
バタやん まずは今季のドラマの傾向をみていきましょう。
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渥美さん やはり今季もマンガや小説が原作の作品がほとんどですよね。逆にオリジナル作品は非常に少ない。日本テレビ『わたし旦那をシェアしてた』、テレビ朝日『セミオトコ』、NHK『だから私は推しました』、NHK『サギデカ』などにとどまっています。TVドラマの脚本の仕事もしていた身としては、オリジナル脚本のヒットドラマを作って欲しいっていう気持ちもあります。
長谷川さん 対してマンガ原作は、フジテレビ『監察医 朝顔』、TBS『Heaven? 〜ご苦楽レストラン〜』、日本テレビ『偽装不倫』、TBS『凪のお暇』、テレビ東京『サ道』、テレビ朝日『べしゃり暮らし』と6本も! マンガってすでに“画”が出来ているから、ドラマにしやすいってのはあるんでしょうね。
渥美さん あと今季は、韓国ドラマのリメイクが3本もあるのが注目点ですね。テレビ朝日『サイン −法医学者 柚木貴志の事件−』は、韓国版ではパク・シニャンが主役を演じた医療サスペンス。一方、日本テレビ『ボイス110緊急指令室』は、韓国版ではチャン・ヒョクが主役を演じて大ヒット、現在続編も撮影中の刑事ものサスペンス。あとは『TWO WEEKS』もサスペンスですが、こちらは少し毛色が違って逃亡劇って感じかな。父親が無実の罪を着せられて逃亡、実はこの子には病気があって移植適合者は父親だけ。娘を助けるためには2週間のうちに無実を証明しなきゃならない、というストーリーです。韓国版ではイ・ジュンギが主役で、こちらもヒットしました。
長谷川さん 原作もだけど、それと同じくらい“誰が主役か”っていうのもドラマを観るか観ないか決めるうえでの大きなポイントですよね。で、最近は主役を演じる俳優さんたちの年齢がだんだん上がってきてる、という傾向があって。いわゆる“若手イケメン俳優”や“期待の新星”よりは、ベテラン俳優が主役に帰り咲く傾向がありますね。
バタやん たしかに〜! 今季ドラマの主役、男性では反町隆史さん(『リーガル・ハート〜いのちの再建弁護士』)、大森南朋さん(『サイン −法医学者 柚木貴志の事件−』)、唐沢寿明さん(『ボイス110緊急指令室』)、遠藤憲一さん(『それぞれの断崖』)、あとは大泉洋さん(『ノーサイド・ゲーム』)もですね。女性も、連ドラ主演は久々の上野樹里さん(『監察医 朝顔』))、杏さん(『偽装不倫』)、石原さとみさん(『Heaven? 〜ご苦楽レストラン〜』)、小池栄子さん(『わたし旦那をシェアしてた』)、深田恭子さん(『ルパンの娘』)、木村文乃さん(『サギデカ』)、黒木華さん(『凪のお暇』)もかな。皆さん、ルーキーというよりは、それぞれ個性や演技力ですでに高い評価を得ている人ばかりですね。ベテラン起用が増えてきているのって、なぜなんでしょう?
長谷川さん 個性が確立されてて演技力もある俳優さんだと、それだけで観る前から期待できるし、「こういう雰囲気のドラマなのかな?」ってイメージしやすい、というのはあると思う。
渥美さん あとは、黄金期のドラマ好きの大人に戻ってきて〜!っていう、TV業界の叫びでもあるのかなと(笑)。骨のある大人のドラマを作りたいという作り手の意図も少なからずあると思いますけどね。
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