「何よりも自分らしくいられる服がいちばん」【スタイリスト室井由美子】
Yumiko Muroi /真似しやすいベーシックなアイテムを使いつつも、しっかりとトレンドをおさえた等身大のおしゃれセンスが人気。雑誌をベースに、ブランドプロデュース、スタイリングイベントなど活動の幅を広げている
誰にでもあるコンプレックス。コーディネートでもついそこを隠すことばかりに比重をおいてしまうことも。今では等身大のおしゃれが人気を集めている室井さんにも、かつて「取り繕っていた」時期があったのだそう。そんな経験を経て、自分のいいところに目を向けられるようになった今、スタイリストという仕事を通して伝えたいこととは?
自分のいいところを生かせば、おしゃれはもっと楽しくなる
コンプレックスではなく、自分のいいところに目を向けられるようになったら、おしゃれは楽しくなると思っています。そのことに気づいたのは、30歳になるくらいの頃。20代のときは高いヒールしか履かず、「フラットシューズなんてありえない !! 」とさえ思っていました。
でも、年齢を重ねるにつれ段々と仕事が忙しくなり、本当にがむしゃらに働いていた時期があったのです。そのときは、ヒールを履いて髪をきれいに巻いて、と自分を取り繕う余裕がまったくありませんでした。あるとき、もう「ありのままの自分でいいやっ」と思いまして。そのくらいの時期から、自分のコンプレックスをどう隠すかではなく、自分のいいところにもっと目を向けて、それを生かすような服装をすればいい! と考えるようになってきたのです。
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