
今振り返ると、ジュネーブに勤務していた頃、大変さと忙しさに耐えられたのは、仕事以外ではスイス特有のゆったりとした時間と景色に身を置けたからかも知れない、と思います。その当時は有り難みがよく判っていなかったけれど、今回の旅を通じて、あらためて感謝しました。
日本でも日々生活していると、誰しも仕事や家事、育児、介護などでいっぱいいっぱいになり、「もうやっていられない!」と思うことがあるのでは。旅行をすることには時間も費用もかかるので、おいそれと出かけることはできません。その上でスイス旅行というものが、しばしの休息の一つの選択肢となり得るなら、それは幸せなことです。






ローザンヌで、降りたばかりのバスの前を焦って横切ろうとした、見ず知らずの(何ならフランス語も通じないかも知れない)私たちを見かねて、「後ろを通った方が危なくないですよ!」と、とっさに優しく声を掛けて下さった女性がいました。親と、パートナーと、友人と、子どもと。人生のいずれかのタイミングで、そんなスイスの温かさに触れる方が増えれば、私も嬉しく思います。
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