JC・JK流行語大賞2018年アプリ部門で1位を記録した「TikTok」をはじめ、位置情報シェアアプリ「Zenly」や最大5,000人のトークルームが作れる「LINE オープンチャット」など、続々と新しいサービスが生まれています。これらは中高生を中心に人気を博していますが、同時にトラブルに巻き込まれることも少なくはないでしょう。
本記事では、SNSコンサルタントの視点でそれぞれのSNSがなぜ人気なのかを紐解き、親子が気を付けるべきリスクを解説していきます。
流行りのSNSとライブ配信アプリ、いくつ知っていますか?
中高生に人気のアプリを7つ抜粋してみました。知っているアプリは何個ありましたか?
それぞれ簡単に特徴をご説明します。
2.ZEPETO(ゼペット)自分や憧れの人(アイドルやYoutuber)にそっくりなかわいいアバターを作ることができます。理想の自分になりきってコミュニケーションを楽しんだり、TwitterやInstagramのプロフィール画像にしたりと、大ブームが巻き起こりました。
3.LINEオープンチャットLINEのグループトーク機能を拡張した新機能で、最大5,000人がトークルームに入れます。さらに、トークルームごとにプロフィールを設定できるため、趣味が同じ人と匿名で繋がることができます。
4.TikTok(ティックトック)縦型の短尺動画を簡単に制作・公開できます。曲にのせてダンスしたり、かわいいポーズをとったりと、お手軽さが魅力のひとつ。最近は旅行や動物など、投稿ジャンルが拡大しているのも特徴です。
5.Pococha live(ポコチャ)顔出しトーク系のライブ配信アプリ。DeNAが運営しています。17歳未満は配信不可で、18歳は22~5時以外であれば配信可能。アプリ内の目立つ部分に個人情報に関する注意とルールが掲げられており、安全なプラットフォームを目指していることがうかがえます。
6.17Live(イチナナ)顔出しトーク系のライブ配信アプリ。世界9ヶ国に展開しており、日本だけではなくアジア圏で人気があります。ライバー(配信者)は、視聴者からの投げ銭でお小遣いを稼ぐことも。
7.Mirrativ(ミラティブ)ゲームアプリ実況系のライブ配信アプリ。「パズル&ドラゴンズ(パズドラ)」や「荒野行動」など、好きなゲームを通して友達と交流できます。さらに、自分の顔出しはせず、好みのアバターになりきって雑談配信も可能。
利用イメージが想像しづらいアプリは、ぜひダウンロードしてみてくださいね。実際の投稿をみると、どんなアプリなのかを体感しやすいと思います。
さて、ここからはなぜこれらのアプリが人気なのかを紐解いていきます。
新しいSNSが人気になる理由
TwitterやInstagramといった定番SNSがある中で、なぜ位置情報共有アプリの「Zenly(ゼンリー)」やライブ配信アプリが流行しているのでしょうか。
それは、今の中高生が「常にだれかと繋がっていたい世代」であり、「親の目が届かないクローズドな場所で交流を図りたい」という背景があるからだと考えます。
物心がつく頃にはスマートフォンが身近にあり、インターネットを使いこなす彼ら彼女にとって、不特定多数のだれかと繋がることに抵抗が少ないのです。さらに、中高生は自分たちだけの空間で交流することを好みます。
Instagramでは架空のスポットを作って、女子高生が溜まり場にしていることも。親世代の想像以上に、中高生のデジタルカルチャーは進んでいます。
また、アバター機能や、美顔フィルターを利用して「あこがれの人物像に擬態できる」というのも人気の秘けつといえるでしょう。学校のルールでファッションやメイクの制約がありながらも、インターネットの世界では好きな髪色、髪型、ピアス、メイクを楽しめるのです。
しかし、人気のアプリでも、不特定多数の人と繋がれる環境下では、トラブルに巻き込まれることは少なくはありません。
ここからは、SNSについて子どもたちとどう接していくべきかをお答えします。
子どもたちとのコミュニケーションとは?
「このアプリはやっちゃダメ」と制限したところで、歯止めは効かないでしょう。親子でネットリテラシーの基本を身につけ、トラブルに巻き込まれない対策をすることが大切です。
まずはどういうSNSがあるかを把握し、どのようなリスクがあるかを知りましょう。
代表的なリスクとしては、デマに騙される、架空請求に合う、知らない人と連絡先を交換して事件に巻き込まれるなどなど。もっと詳しく知りたい方は、総務省が発表している「インターネットトラブル事例集」を参考にしてみてくださいね。子どもたちのインターネット利用の現状から、リスクを回避する方法まで網羅されています。
そしてSNSを楽しむ上で、とくに守りたいルールは以下の3つが挙げられます。
1. 個人が特定されるような情報は公開しない
(名前や住所、学校、最寄りの駅、クラスメイトの顔がわかる写真は控えましょう)
2. 人を不快にさせるような発信はしない
(特定の人への批判や、人種や性別の差別など、誤解されるような発言はしないように気を付けましょう)
3. アルバイト先の投稿はしない
(悪ふざけした投稿はあっという間に拡散されます)
もし万が一、トラブルに巻き込まれてしまった場合は、警察庁インターネット安全・安心相談HPで相談してみましょう。
次々と登場する新SNS。中高生ならずとも大人も夢中になってしまいがちですが、公開と交流のリスクを意識することを忘れてはいけませんね。それでは!
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