……というわけで、私に残された時間はわずか。美容編集者歴10数年分の英知を結集すべき時がやってまいりました。短時間でスッピンから“新郎の身内の顔”、つまりそれなりにきちんとした顔に変身せねばなりません。
□正装感はありながら、(ガーデンウェディングなので)自然光に似合うナチュラルさを
□号泣しても聖子ちゃんのような黒い涙は流れない、泣くことを前提にしたメイク
□10分以内で仕上げられること ※実際には5分で仕上げました。競技中のアスリートのようなアドレナリンが出ていたんだと思います……。
以上の3つを意識して、メイクを組み立てました。
POINT1 正装感は、肌で出す
正装感は「厚さ」ではなく、「質」で表現。ジョルジオ・アルマーニのドレスに使われる上質なシルクを思わせるセンシュアルな仕上がりのリキッドを今回のメイクの主役に。仕立てのよい肌とは、このファンデーションで仕上げた肌のことだと思わせてくれます。ラデュレの下地は軽やかなツヤが仕込めるのがいい! THREEのパウダーは、まとっていないような軽さ。これらで作る肌の仕上がり、無敵です。時間がないのでコンシーラーは割愛しましたが、それが涼やかな夏の肌のための仕上がりに一役かっていた気がします。ベースメイク・テクは、岡野瑞恵さんのベースメイクHOW TOをご参照ください!

POINT2 ナチュラルさは、練りチークとパウダー眉で
結婚式だからといっていつもより華やかに見せようとチークを濃く入れたり、眉をきちんとていねいに描いてしまいがちですが、グッとこらえます。練りチークを指にとり、頬骨の高いところに横長になじませます。赤リップを塗ることは決めていたので、赤みがないカラーをチョイスしました。ヘルシーな肌を演出してくれるので自然光との相性抜群! マルチに使えるテクチャーなので、アイホールにも指でONしました。私は眉毛がしっかり生えているので、眉は明るめパウダーで毛の足りない部分を埋め、眉尻だけリキッドで1本1本生えているかのように描いただけのカジュアル眉で(詳しくは、こちらも岡野瑞恵さんの記事をご参照ください!)。

Comment
コメント