片岡シェフ 周りが冷めて固まってしまったら、スライスする前にフライパンでちょっと表面を焼いて温めます。はい、これでできあがり!
小林さん 付け合わせとタリアータ、そして本格的なソースがあっという間にできてしまいました!
片岡シェフ はい、このくらいの厚さに斜めに切ってみて。うん、上手、上手。では、盛りつけましょう。
片岡シェフ では、スプーンを使ってお肉の上にタラタラタラ〜ッとバルサミコのソースをかけます。はい、やってみて。
小林さん ええっ。巨匠にやっていただいたほうがいいんじゃないでしょうか!? ほら、なんだか、おいしくなさそうになっちゃいました……。
片岡シェフ 大丈夫、大丈夫、お腹の中に入れば一緒になるから(笑)。
小林さん そ、それはそうなんですけど……。
片岡シェフ 最後にお肉の上にのせるルッコラに味付けしましょう。まずボウルにルッコラを入れて、ほんの少しのオリーブオイルと塩、レモンをちょっとだけ、バルサミコもひとたらしくらい加えて混ぜます。少し味がつけば大丈夫。あまり味を濃くしちゃうと、ルッコラがしんなりしちゃうから。全体が混ざったら、お肉の上に盛ります。その前にまたちょっとレモンを絞って、その上にパルメザンチーズを散らして、仕上げにオリーブオイルをかければ完成です。
小林さん では、いただきます!
片岡シェフ お肉にパルメザンチーズをつけて、ルッコラと一緒に召しあがってください。
小林さん わ〜、やわらかい。ナイフがすっと入ります。……う〜ん、おいしい! バルサミコのソースの甘み、レモンの酸味、オリーブオイルのコク、そしてお肉の絶妙な柔らかさと旨み……。大ごちそうですね。
片岡シェフ ルッコラの辛みが、お肉とよく合うでしょう。ルッコラはあまり葉っぱが大きくない、細めのものがいいですよ。
小林さん お肉の焼き加減の感触は、手を握ったときの固さで見極めるといいんですね。ホイルで包んで、さらにフライパンの上に戻すのも、まさにプロの技という感じ。さらにバルサミコを煮詰めたソースで、レストランの味になるんですね! 今回も、たくさん勉強になりました。ありがとうございました!
「牛肉のタリアータ バルサミコソース」
<材料>(2~3人分)
牛ロース肉(ステーキ用) 200g
ルッコラ 1束
オリーブオイル 大さじ1~
パルメザンチーズ(すりおろしたもの) 適量
いんげん 10本
塩、こしょう 適量
バルサミコ酢 少々
レモン汁 少々
<バルサミコソース>
バルサミコ酢 50㏄
レモン汁 小さじ1/2
オリーブオイル 小さじ1/2
<作り方>
1 フライパンにオリーブオイル小さじ1を熱し、両端を切り落とし筋をとったいんげんを入れる。塩、こしょう、お湯を少々入れて、乳化させながらソテーする。いんげんに火が通ったら完成。
2 ステーキ肉の両面に塩、こしょうを振る。フライパンを煙が立つくらい熱してオリーブオイル大さじ1をひき、肉を入れる。肉の表面に焼き目がつくまで焼き、裏返して同様に焼き目をつける。
3 まんべんなく焼き目がついたら、肉をアルミホイルで包む。肉を焼いたフライパンの上にアルミホイルを筒状に丸めて敷き、その上に包んだ肉をのせてふたをする。そのまま7〜8分おき、肉汁を安定させる。
4 バルサミコソースを作る。バルサミコ酢をフライパンに入れ、かき混ぜながらトロリとするまで煮詰める(バルサミコ酢が半分ほどの分量になるまで)。途中でレモン汁、オリーブオイルを加えて全体をなじませる。
5 ボウルにルッコラをちぎって入れ、オリーブオイル、塩、レモン汁、バルサミコ酢をほんの少しずつ加えて軽く混ぜ、味を調える。
6 3の肉を5mm厚さのそぎ切りにする。お皿にいんげん3〜4本(お好みで)を真ん中に並べ、その上に肉をのせ、バルサミコソースをかける。お好みで軽くレモンを絞り、その上に5のルッコラをのせてパルメザンチーズを散らし、お好みでオリーブオイルをかける。
撮影/斎藤浩(講談社)
取材・文/萩原はるな
スタイリスト/室井由美子
ヘア&メイク/鈴木智香(A.K.A.)
動画編集/丹羽真結子(講談社)
構成/片岡千晶(編集部)
【お問い合わせ先】
ヴェルメイユ パー イエナ 日本橋店 tel. 03-6262-3239
プラステ tel. 03-6865-0500
前回記事「【料理の腕前、星いくつ?】小林麻耶さんが習う「チーズリゾット」」はこちら>>
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