子どものインターナショナルスクールがついに春休みに入りました。オンライン授業もなくなり、暇になった…と思ったとたん、シンガポールが1ヵ月の「サーキットブレーカー」を発表しました。

これはソフトなロックダウンともいえるもので、エッセンシャル(医療関係や食品関係など必要不可欠な領域)で働く場合を除き、店舗・施設等は閉鎖し、在宅勤務にすること。同居家族以外は会うことも避け、生活必需品の調達や体を動かすために外に出る以外はできるだけ自宅で過ごし、他者との接触を避けるというようにお達しがでました。

プールや図書館も閉鎖で、これでは外で友達と遊ぶこともできません。子どもは退屈が嫌いです。大人もルーティンがなくなるとだらだらしてかえって疲れやすいことは指摘されており、在宅勤務などの場合も時間割を作ることが有効だそうです。
(※編集部注:中野さんがYahoo!ニュースに寄稿したこちらの記事もぜひ参考に。【「コロナ鬱」をどう防ぐ?医師に聞く緊急事態宣言環境の過ごし方 海外在住者がロックダウン前にしたことは】


ただし、「何もしないでボーっとする時間」もときには価値があるかもしれません。退屈で退屈で退屈…という状況で、子どもはときにクリエイティブになると思います。

ある日、7歳の息子と家にいたものの、私の体調が悪くてなんの相手もしてあげられなかったときのこと。テレビは見すぎだからもう見ちゃダメと言い残して、横になっていました。

 

最後に確認したときは息子はおとなしく私の布団のある部屋の隅で図鑑などを眺めていましたが、私はうとうとと眠ってしまったようです。ふと、こんな歌が聞こえてきて目を覚ましました。

♪ Bo-bored, bo-bored, bored! bored! bored!
So I wrote "bored" on board.
Then I found a homophone.
"Bored on board"! bored! bored! bored!

息子は退屈過ぎて「つまらない(bored)の」韻を踏む歌を自作していました。面白すぎて、具合が悪かったのに吹き出しそうになりました。

子どもたちは退屈レベルの閾値を超えると、本当に面白いことをしてくれます。先週、息子の友人はアニメとコラボして動画を作っていました。

 

家にあるものでどう楽しく過ごせるかを工夫する中で、我が家も虫メガネと太陽の光で黒く塗った紙を燃やす実験をするなど(周りに燃えやすいものがないか、太陽の光を直視しないか注意)、普段しないことをひねり出しています。

 

時間割をある程度決めて規則正しく過ごすことも大事ですが、一方でそれに縛られすぎず、親子で退屈の山を越えることができればそれも子どもたちが大きくなったときに記憶に残る経験になるかもしれません。頑張ってこの局面を乗り越えましょう。

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