ライターさかいもゆるがアラフォー以上で結婚したカップルへのインタビューを通じて、結婚とは、夫婦とは何かを考えます。前編に続き、36歳でマッチングサイトで彼と出会ったという麻子さんへ、プロポーズの瞬間、そして結婚後のお話を伺います。
食事中、箸をおいて話を聞いてくれる
マッチングサイトで出会った正和さんは、「趣味採用」。共通の趣味があったことがマッチングのきっかけでした。
さかい:ではその後の結婚の決めてというか、「この人だ!」と思ったポイントって何でしたか?
麻子さん:一緒にご飯を食べてるときに、私が話すと、お箸を箸置きにちゃんと置いて、手も下に置いて頷いて聞いてくれるんです。そんなにきちんとしてる人、初めてで。私が水を飲むと彼も水を飲んだりするので、「これってよく婚活マニュアルとかに書いてある“ミラーリング”(※さかい注:相手と同じタイミングで同じ行動を取ることで親近感を抱かせる、心理学を応用したテクニックのこと)なのかな?」って思ったこともありましたが(笑)。
それと、彼は高校のときから寮生活をしていて家を出るのが早かったわりに彼のお母さんや妹さんからしょっちゅう連絡が来ていて、家族と仲が良さそうなのもポイントが高かったです。うちは大家族で家族の絆が強いので。
結婚を強く意識したのは、東日本大震災のとき。
会社で震災に遭ってしまった彼は、麻子さんの家まで歩いて来て避難。その翌日にには会社からの招集によって東北に派遣されてしまったのです。
麻子さん:震災直後は、なかなか連絡も繋がらなくなって。マッチングサイトで知り合っているから共通の知り合いも居なくて、彼の身に何かあったらそのまま会えなくなってしまうかもしれない。「この人と早く結婚した方がいいな」って思いました。
震災はもうひとつ、思いがけず正和さんを麻子さんの両親に紹介するきっかけにもなってくれました。地震直後に彼が麻子さんの実家に避難しに来たとき、麻子さんの父親は正和さんのことを気に入ってくれたそうです。
麻子さん:うちの父は経営者でいっぱい人を見てきているので、その父がO.K.を出すならきっと大丈夫、と思えました。私は父に反発しているところがあるので父とは真逆な性格の正和さんを選んだのですが、実は正和さんと父は誕生日が一緒。そんなところにも何かの縁を感じます。
「嫁に〜来ないかあ〜〜〜〜♪」と歌い出したのは
36で知り合って、プロポーズされたのは約1年半後の、麻子さんの誕生日。
彼が有休を取ってマンダリンオリエンタルのスカイツリーが見える部屋を予約してくれて、部屋に入ると花束が用意されていたのです。ロマンティック!
麻子さん:その前の年末に、彼の実家に挨拶に行っていたし、そろそろプロポースされるだろうなとは意識してたんです。あまりにもベタなシチュエーションだったから、彼が言い出す前に「嫁に〜来ないかあ〜〜〜〜♪」って、照れ隠しで新沼謙治の歌を歌ったら、膝から崩れ落ちてました。
正和さんのせっかくの段取りに茶々を入れる麻子さん(笑)。その後「彼を完全に尻に敷いている」というふたりの結婚生活は、すでにここから始まっていたのですね。
そんなこんなで無事にプロポーズされて、親族だけで式を挙げたそうです。それが38歳のとき。
ふたりは4年間の新婚生活を経たあと、おばあさまが亡くなったのをきっかけに、麻子さんの大豪邸の実家で麻子さんのお母様と長女夫婦と3世帯同居をスタート。ちなみに麻子さんのご実家は色々複雑な事情があり、末っ子である麻子さんがご実家を継ぐために、夫の正和さんが婿養子に入ったという、なかなか珍しいパターン。
晩婚からの3世帯同居に、そこからの妊活やセックスレス、離婚危機などなど。気になる晩婚のリアルは、次回に続けたいと思います。
構成/川端里恵(編集部)
前回記事「マッチングサイトで知り合った彼と38歳で結婚!交際の決め手は?【晩婚さんインタビュー】」はこちら>>
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