コロナウイルス感染防止のため、外出自粛が続いています。
大人たちは在宅ワークで、PC作業にオンライン会議。子どもたちはスマホで、Youtubeやゲーム三昧。
もし、「目が乾く」「首が痛い」「気持ちがふさぐ」そんな症状が出てきたら、VDT(ヴィジュアル・ディスプレイ・ターミナルズ)症候群に要注意。
長時間、ディスプレイの前で作業を続けていると、目の疲れ、首や肩の痛みが生じ、さらにメンタルにまで悪影響が及ぶ恐れがあるのです。
とはいえ、「PCを使わないと仕事にならない」「スマホは手放せない」というのが現実。
そこで、瞳から全身のアンチエイジングが専門の眼科医・大倉萬佐子先生に、PC、スマホと上手に付き合うためのアイケアを教えてもらいました。
瞳の健康は全身のアンチエイジングにつながる
視力を維持することは、年齢に関係なくハツラツと生きるためにとても大切です。
しかし、毎日、眼を酷使していたり、加齢や生活習慣などでもいろいろとトラブルが起きてきます。
視力低下、眼精疲労、ドライアイ。さらに、加齢黄斑変性症、白内障、緑内障、糖尿病性網膜症などの病気に発展するリスクも忘れてはいけません。
「ドライアイは男性と比べて女性に多いのが特徴です。更年期以降にホルモンが減ってくること、目を酷使していること、アイメイクなども原因になります。
特に今は、コロナ感染拡大の影響によって自宅でPC、スマホを見る時間が増え、眼精疲労になりがち。だからこそ、意識して目をいたわってほしいのです。
私自身が実践し、患者さんにもお伝えしているカンタンなノウハウをご紹介します。ぜひ習慣にして、瞳と全身の美と健康につなげてください」
<その1>長時間のPC作業にはメリハリを
職場だけでなく家庭でもディスプレイを見る時間が増加し、眼精疲労やドライアイを自覚する人が急増しています。
「VDT作業による健康影響は『視機能に関するもの』『筋骨格筋に関するもの』『精神・心理的なもの』に大別されます。そのうち約90%が眼精疲労やドライアイなどの眼に関する症状であるとされていますが、心にまで影響を及ぼしてしまう可能性もあるのです。
VDT症候群予防対策としては、まずは作業環境の見直しとリフレッシュタイムを設けることをおすすめします」
・ディスプレイは視線よりやや下向きになる位置に置く。
・室内の照明は、パソコンの画面より少し明るく。
・10分に1回は1~2秒画面から視線をずらして遠方を見る。
・連続作業は1時間たったら10〜15分の休憩をとる。
・時々身体を動かしストレッチ。
・瞬きの回数を意識的に増やす。
「他には3分間の腹式呼吸を加えるのがオススメ。4秒間吸い込んで、6秒間吐き出す×18回行います。それにより、涙液量が増加したという報告があります。ぎゅっと瞼を閉じてパッと開いたりする、目の周りのエクササイズもいいでしょう」
<その2>ブルーライトの対処法を取り入れて
ブルーライトとは、名前の通り青色の光のこと。太陽光にも含まれていて、目に見える光線の中で最も強いエネルギーをもっているといいます。
「特にスマホはブルーライトの量が多く、テレビ画面より近い距離で見るため、浴びる量が多くなり、眼精疲労や肩凝り、首凝り、ドライアイを起こしてくることがあるので注意しましょう」
・夜の就寝前のスマホの長時間の使用は注意
・朝は窓を開けて太陽の光を浴びて体内時計をリセット
・ブルーライトカットのメガネ、フィルム、アプリなどを活用
・天然のサングラス「ルテイン」を含む食材を積極的にとる
(ブロッコリーやほうれん草などの緑黄色野菜)
「夜遅くまでブルーライトを浴びると、睡眠と覚醒の周期が乱れ、寝付きが悪い、眠りが浅いなどの睡眠の質を低下させるといわれています。
ブルーライトが紫外線と同様に活性酸素を発生させて、皮膚の老化を来すことや、ブルーライトを多く浴びるとメタボリックシンドロームになりやすいという報告もあります。『瞳美容®』の観点からも、PC・スマートフォンなどと上手にお付き合いいただければと思います」
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