<その3>ドライアイを防ぐためのアイケア

【眼科医が警鐘】目を酷使するおうち時間、瞳ケアに必要な「習慣と食べ物」は?_img0
 

目元のメイクもドライアイの原因のひとつと大倉先生は言います。
「上下の睫毛の内側の部分には、マイボーム腺という脂質を分泌している腺があります。ここが詰まってしまうと涙成分の油が不足し、涙が蒸発しやすくなってしまうのです。
マイボーム腺機能が低下している人は正常な人と比べて瞼の温度が低く眼瞼血流量が低下しているといわれていますので、脂分泌と血流を促すために温めましょう。また、オメガ3系脂肪酸(青魚・亜麻仁油など)の摂取は、マイボーム腺機能不全によいという報告もあります」

・ホットタオルで目を温める
・アイメイクはこすらずにしっかり落とす
・アイラインをインサイドにひくのは控えめに
・空調の風が顔に直接当たらないようにする
・室内の湿度に気を配る(乾燥している場合は加湿器を)
・自分にあった目薬を活用

顔や体の保湿には気をつけている方も、眼は忘れがちなのではないでしょうか?
実は、眼も加齢やディスプレイの使用などの原因で乾燥しているそう。
「乾いている場合は保湿を心がけましょう。市販されている人口涙液などの目薬の他にも医療機関でしか扱っていない点眼薬もあるので、一度眼科を受診して自分に合った点眼薬を相談するのも良いと思います」

 

また、大倉先生が推奨しているのが、「休眼日®」。
「せめて週に1日だけでも、意識して眼をお休みさせてください。朝に必要なメールチェックしたら、PC・スマホ・テレビゲームと離れて過ごしてみましょう。デジタルフリーな時間は眼だけでなく心も癒してくれます。その日はノーメイクで、普段コンタクトを入れているなら眼鏡にするといいでしょう。ゆっくり眼を温めたり、眼の周りのツボ押しや優しいマッサージで血流をよくするのもおすすめです」

毎日のアイケアを習慣にするのはもちろん、全身のアンチエイジングの基本である「食事」「運動」「心の持ち方」、そして「睡眠」をそれぞれ見直すことは、眼の健康にもつながるものと大倉先生は言います。
もちろん、痛みや不快感が強い場合は、迷わず眼科医に足を運んで相談してください。

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大倉萬佐子先生

一般社団法人瞳美容研究所代表理事、医療法人ウェルビジョン理事長。日本眼科学会認定専門医。日本抗加齢医学会認定専門医・評議員。ドライアイ研究会会員・日本コンタクトレンズ学会会員・日本眼科アレルギー学会会員。日本温泉気候物理医学会温泉療法医。KAATSU スペシャル
インストラクター(特定資格者)


取材・文/熊本美加
 
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