手洗いも消毒も、必要最小限に

手の洗いすぎ、消毒のしすぎは感染リスクを高める恐れも#コロナとどう暮らす_img0
 

では、これからの私たちは、実際にどう行動すればいいのでしょうか。
私は、通常の日常生活ではなるべく不自然なことをせずに、粘膜や環境の防御が大切であると考えています。つまり、手洗いも消毒も必要最小限にとどめています。

 

◉外出先から帰宅したとき。
◉食事をつくる前や食べる前。
◉トイレのあと。
◉あきらかに汚れた場合……など

これはコロナが流行する前とあまり変わらない、と思われる方もいるかもしれませんが、それでいいのです。
また、ドアノブなどの消毒も普段は行っていません。健康な人は心配しすぎないことが大切なのです。

ただ、現代人の多くが常在菌などのバリアをすでに失っていることや、コロナ感染症の第二波や第三波を考えると、それなりの注意と対策は必須になります。
 

うがいの消毒液は有効か?


もう一点、口の中の消毒、つまりうがいはどうでしょうか。
これもあまりおすすめはできません。消毒液を使ったうがいをしても、表面の菌やウイルスにしか効果はなく、また完全に除去することはできませんので、うがいの感染防止効果はほとんどないと思います。

たくさんある消毒液のなかで粘膜(口の中)に使えるのはポビドンヨード(商品名=イソジンなど)くらいしかありません。ポビドンヨードは殺菌効果や抗ウイルス効果はあるのですが、粘膜を傷め、常在菌や環境にも大きな影響を与えますので私はおすすめしていないのです。

最大の感染予防対策は普段から免疫力、抵抗力を上げておくことにつきます。
すべては腸内細菌を元気にする生活に集約されるのです。
 

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<新刊紹介>
感染を恐れない暮らし方 新型コロナからあなたと家族を守る医食住50の工夫』
(講談社)
定価:1650円
著者:本間真二郎
ISBN 978-4-06-520424-5

「感染しない」「発症させない」「重症化させない」――新型コロナからあなたと家族を守るためにもっとも大切なことは、「免疫力」と「自然治癒力」を生活のなかで高めていくこと。米国のNIH(アメリカ国立衛生研究所)出身のウイルス学研究者で那須烏山の自然派医師が実践する自然に沿った暮らし方で、感染を遠ざけ、万一感染しても追い出す力を備える。

 

第2回「【医師が提案】ウイルス感染を予防する日常生活の習慣「鍵は腸内環境にあり」」は6月10日公開予定です。

第3回「医師が提唱「ウイルス感染症で薬に頼るべきでない理由」」は6月11日公開予定です。

 
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