新型コロナウイルスへの感染予防対策として、「微生物を排除しすぎることは、自分のバリア機能をみずから下げていることにもなる」と提唱している、書籍『感染を恐れない暮らし方 新型コロナからあなたと家族を守る医食住50の工夫』の著者で、小児科医・ウイルス学研究者である本間真二郎さん。
新型コロナウイルスへの最大の感染予防対策に普段からしておきたい“日常生活の習慣”を伺いました。
最大の感染予防策は、腸内細菌を元気にすること
今、手洗いや消毒で微生物を不自然に排除していることが、私たちの健康を損なっている大きな要因となっています。なぜなら私たちは、常在菌である微生物に外側(皮膚)も内側(腸内や口腔内)も囲まれていることこそが自然な状態で、健康な状態だからです。
常在菌のすべてが大切なのですが、なかでももっとも数が多く、もっとも重要なのは「腸内細菌」です。
ひとりの人の体内には腸内細菌が1000種類以上、総数にして100兆個以上いると言われており、これら全体を「腸内細菌叢(ちょうないさいきんそう)」と言います。
これは、人のからだを構成する約37兆個の細胞数よりもはるかに多く、総重量は1~1.5㎏にもなり、脳や肝臓に匹敵する重さがあるのです。
よい塩をとる、唾液をたくさん出す、発酵食品をとる
つまり、感染予防対策の根本は、「腸内細菌」を元気にする生活をすること。簡単に言えば、以下のような暮らし方を大切にしたいものです。
◉水分をよくとる(食事以外のときに)
◉よい塩(ミネラルが多い天日海塩)をとる
◉唾液をたくさん出すようにする
◉食べすぎない
◉地産地消で旬のものをとる
◉精製食品、加工食品をとらない
◉食物繊維をとる
◉発酵食品をとる
◉よく噛む
そのうえで、できるだけ摂取を控えたいものとしては、砂糖、牛乳、小麦、油もの全般、食品添加物、化学調味料、遺伝子組み換え食品……。そして、放射性物質なども避けたいものです。
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