こんにちは!
皆さんは、「イチオシの若手俳優は?」って聞かれたら、誰と答えますか?

 
 

【写真】宮下今日子さんの私服スナップ>>

舞台俳優仲間でその話題になると、必ずといっていいほど名前が挙がる方がいます。
それは、大鶴佐助さん!
つるっつるのゆで卵フェイスは、黒木華さんとよく間違われるとか(笑)。
お父様は言わずと知れたアングラ界のレジェンド、唐十郎さん。ドラマ『北の国から』で、流氷に乗って帰ってきたあの方です!!
とんでもない鬼才を父に持ち、唐組の芝居と共に成長した佐助さん。
否が応でも期待が高まりますが、舞台上の彼は、いつもそのさらに上をいってくれます。
そんな大鶴佐助さんの二人芝居があります。

それが『ボクの穴、彼の穴。』

大鶴佐助さん(写真左)、宮沢氷魚さん(右)。

原作は松尾スズキさんが翻訳した、イタリアの童話作家デビット・カリの絵本で、4年前にノゾエ征爾さんの翻案・脚色・演出で公演されています。
今回はキャストを変えての再演となります。

共演は、宮沢氷魚さん。
三島由紀夫の小説が原作の舞台、『豊饒の海』で拝見しましたが、美しい立ち姿と、透き通った個性の中に強い芯が見えて、とても素敵でした!
一応情報として入れておきますと、彼はクォーターで、MEN'S NON-NO専属モデルで、バイリンガルで、お父様はTHE BOOMの宮沢和史さんです。

目に見えない敵に疑心暗鬼になっていく孤独な兵士の物語です。
大注目のお二人がどう戦うのか、楽しみでなりません!!


更に今月はこちらもオススメ!
シス・カンパニー公演、『わたしの耳』『あなたの目』
こちらは『エクウス』『アマデウス』『ピサロ』などを書いた、イギリスの劇作家、ピーター・シェーファーの作品です。

 
『わたしの耳』には、ウエンツ瑛士、趣里、岩崎う大(かもめんたる)(写真上段)、 『あなたの目』には小林聡美、八嶋智人、野間口徹(写真下段)が出演。

『わたしの耳』は、ウエンツさんのイギリス留学後初の舞台というのも楽しみですが、注目は岩崎う大さん!
かもめんたるというお笑いコンビの方ですが、「劇団かもめんたる」という劇団で作・演出・出演をしていて、昨年は岸田國士戯曲賞にもノミネート。今年の7月に上演された『君とならどんな夕暮れも怖くない』という作品も素晴らしかったです。
「今年こそ岸田國士戯曲賞を!!」という私の思いはさておき、俳優としてもとても独特で、気持ち悪面白い(誉めてます!)です。
ウエンツさんと趣里さんの若い爽やかな二人に、う大さんが加わるとどうなるんでしょう!? とても楽しみです!


そして、もうひとつの『あなたの目』。
小林聡美さんを、嫌いって人はいないんじゃないかな。
映画『転校生』も『かもめ食堂』もたまに見返したくなりますし、テレビドラマの『やっぱり猫が好き』シリーズも大好きでした! 
以前はよく新宿の某デパートで遭遇していたのですが、いつお会いしてもふわっと優しく、とてもオシャレ。ずっと憧れの方です。
私はのび太系男子がどうしても気になってしまうのですが、野間口徹さんは、「のび太と思わせておいて、実は殺人鬼!」みたいな役の似合う、常に気になる俳優さんです。
我が夫、八嶋の紹介は割愛させていただいて……、
演出の寺十吾(じつなしさとる)さんは、シス・カンパニー公演で何度も演出を担当しており、俳優さんたちからの信頼もとても厚い方。
私は寺十さん主演の舞台『真夜中の野次さん喜多さん』がものすごく好きで、生涯ベスト10に入っています。「またやってくれないかな」と、いつも思ってます。

『わたしの耳』『あなたの目』はそれぞれ独立した作品なので、どちらかのみでももちろん、両方観劇して、同じ作家の作品を見比べてみるのも楽しいかと。
こちらは生配信もありますよ。「一度見たお芝居をもう一度見たい!」って時にも、配信はありがたいです!!

ではまた再来週に!
 


<今回ご紹介した舞台>

PARCO Production『ボクの穴、彼の穴。』

戦場の塹壕に一人取り残され、見えない敵への恐怖と戦う孤独な兵士の物語。「戦争のしおり」だけを信じ、互いに相手が大きなモンスターだと妄想を膨らませていくが……。見えない敵と戦う兵士の怒り、悲しみ、願いが胸に響く。

■日時:9月17日(木)~9月23日(水)
■会場:東京芸術劇場 プレイハウス
■原作:デビッド・カリ
■翻訳:松尾スズキ(千倉書房より)
■翻案・脚本・演出:ノゾエ征爾
■出演:宮沢氷魚 大鶴佐助
■チケット料金:8000円(全席指定) チケット発売中

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シス・カンパニー公演『わたしの耳』『あなたの目』

英国の劇作家ピーター・シェーファーが、1962年に初演した、2作の男女3人芝居。人間同士の心の距離間、男女関係の機微を、「耳」から入る話と「目」で見たコトという対照的な2つの視点で、軽やかな笑いと共に描く。1作だけでも見応えがありますが、2作品を観劇することで、戯曲のテーマを2倍堪能することができるのも面白い仕掛け。

『わたしの耳』
■日時:9月 9日(水)〜9月18日(金)
■会場:新国立劇場小劇場
■作:ピーター・シェーファー
■上演台本・演出:マギー
■出演:ウエンツ瑛士 趣里 岩崎う大(かもめんたる)
■チケット料金:S席6500円、A席4500円(全席指定) チケット発売中

※ 9/12の15時公演、19時公演は、イープラスStreaming+でライブ配信が決定。詳細は公演サイトでご確認ください。

『あなたの目』
■日時:9月22日(火・祝)〜10月1日(木)
■会場:新国立劇場小劇場
■作:ピーター・シェーファー
■上演台本・演出:寺十吾
■出演:小林聡美 八嶋智人 野間口徹
■チケット料金:S席6500円、A席4500円 (全席指定)  一般前売開始日:9月6日(日)

※ 9/20(土)の14時30分時公演、19時公演は、ライブ配信を予定。詳細は決定次第、公演サイトで案内します。​

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撮影/目黒智子
構成/神山典子

 

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