緊張すると、人から言われたことが頭に入らない。努力しても改善が見られらないと、自分はもしかして何かの病気なのでは……?と思いつめてしまうことも少なくありません。大ヒット本『ストレスフリー超大全』の著者で、YouTube動画『樺チャンネル』も大人気の精神科医・樺沢紫苑先生に、その理由と対策を教えてもらいました。

 


ドッグさんからの質問

Q. 完璧主義ゆえ緊張してしまうのか、相手の言うことにすぐ反応できません。


仕事をしていて困ることがあります。
①相手(上司を含む)の言ったことがすぐに呑み込めずすぐに行動できない。
②先ほど言われたことをすぐに思い出せない。
③仕事の内容を入力していて、時間がなくなってくると妙に緊張して、手が震えて入力ミスしてしまう、etc,……。

完璧な自分を求めてしまうからなのか、負けたくない、ミスしたくないという気持ちが強すぎるのか。そのような自分がかなり気になっています。病気が見つかり退職しましたが、治療も終了して求職活動をしています。ですが、また以前のようにならないかと気にしております。

家でも家族に対してすぐに自分の意見を発することができません。自分の中ではこう言えば良かった、などと思っているのですが……。 脳外科でMRIを撮ってみましたが、とくに異常などはなく、心療内科を受診してみてはどうかと言われました。どのように行動すればいいのか、アドバイスをよろしくお願いいたします。(53歳)

 

精神科医・樺沢紫苑先生の回答

A. 言われたことを100%覚えている人はまずいない。だからメモを取りましょう!


ドッグさんのようにインプットにもがいている方というのは、基本的に人の話を聞き切れていないのです。私の患者さんにも多いのですが、例えば薬の説明をしますと、皆さん「分かりました」と言うのですね。でも、「今の説明を覚えている範囲で言ってみてください」とお願いしてみると、ひと言も言えなかったりするのですよ。それは患者さんが悪いわけでありません。皆さん、不安が大きいからどうしても話に集中できず、“ザル聞き”になってしまうだけなのです。

“ザル聞き”というのは分かりやすく言えば、偽物のインプットです。本物のインプットとは、脳の中に情報が入って(IN)、その情報がきちんと置かれ(PUT)、記憶されることを言います。ドッグさんの場合、おそらく相手の言ったことがINされていないか、PUTされていないのでしょう。試しに上司や家族の言ったことを可能な限り復唱してみてください。言えないようでしたら、偽物のインプットになっているということです。

 
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