お元気ですか?
秋はどうしてもセンチメンタルな気分になりますが、テンションを上げていきましょう!
今回は“爆裂テンション”のお芝居を2つ、ご紹介します。

芝居とカレーの街・下北沢で、爆裂テンションのひとときを【宮下今日子】_img0
 
 

【写真】宮下今日子さんの私服スナップ>>


一つ目は、劇団唐組の『さすらいのジェニー』

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唐組とは、唐十郎が状況劇場を解散し、1988年に立ち上げた劇団。主に新宿の花園神社や鬼子母神の境内に、紅テントと呼ばれるテントを建てて公演をしています。

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紅テント。※本公演のテントとは異なります。©唐組

唐さんといえば、著書の『特権的肉体論』を思い出します。
訓練された普遍的な肉体としてではなく、各役者の個性的な肉体が、舞台の上で特権的に「語りだす」ことを目指した演技論のことーーとのことなのですが、本を読んでもさっぱりわかりません。
でも、舞台を見ていると、「このことか!」と腑に落ちる瞬間があります。
テントの中で怒涛のセリフを浴びていると、身体の中の水分が沸騰してきて、何だかわからない涙が出てきます。この体験はここでしかできません!

『さすらいのジェニー』は、唐組の旗揚げ公演として、1988年に上演された作品。原点回帰ということで、いつもの紅テントは使わず、初代のテントが登場するそうです!
公演場所は下北沢。小田急線が地下に潜ったことでできた空地に、テントが建ちます。 
換気ばっちりの野外劇スタイルで、雨天決行。天気が心配な日はカッパをご持参くださいとのこと。板敷席なので座布団もあるといいかと。
今回は初のマチネ(昼公演)もあります! 外が明るい時間のテント公演、一体どんなことになるんでしょう!? フェスに行く気分で参戦してください!!


もう1つは、劇団カムカムミニキーナ『燦燦七銃士~幕末エクスプレス1867~』

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「燦燦七銃士」! これめちゃくちゃいいタイトルじゃないですか!? 今年度ベストタイトル賞、勝手に贈呈しちゃいます(笑)。

舞台は1867年、明治維新とパリ万博の年。パリで「三銃士」を上演しようとする幕末浪人達のお話です。
作・演出の、松村武さんの真骨頂が観られそうです!!

この作品は、劇団30周年の第70回公演。
カムカムの舞台は20数年見続けていますが、劇団として、今とてもいい状態だと感じます。
ぜひ30周年のお祝いに駆けつけてください!!
劇場は劇団初の、下北沢のザ・スズナリです。


このところ、下北沢といえばカレーの街という印象が強くなっていますが、いやいや、下北沢は演劇の街です!!
カレーを食べてから観劇か、観劇してからカレーか。はたまたカレー・観劇・カレーか……。
共にお楽しみいただけますよう!!

ではまた再来週に!
 


<今回ご紹介した舞台>

唐組・第65回公演  『さすらいのジェニー』

ポール・ギャリコの同名小説をモチーフにした、唐版・抱腹絶倒ファンタジー。生死をさまよった孤独な一人の少年と、白猫ジェニーの物語。唐十郎の視点で、「チクロ」という日本では使用禁止になった人工甘味料から、食品にまつわる偽装問題、不正行為を見つめる。

■日時:10月17日(土)〜10月22日(木)
■会場:下北沢=下北線路街 空き地
■作:唐十郎
■演出:久保井研+唐十郎
■出演:久保井研、稲荷卓央、藤井由紀、福本雄樹、福原由加里、加藤野奈、栗田千亜希、升田愛、大鶴美仁音、藤森宗
全原徳和、友寄有司、オバタアキラ、メガマスミ、山下知子、川崎勇人、新美あかね
■チケット料金:前売券・大人3500円ほか
※劇団前売のみ、全席整理番号付きの自由席。定員(120名予定)になり次第、締め切り。定員に満たない場合のみ当日券(大人3600円ほか)を発売。
※野外劇のため、雨天日は合羽持参(または濡れてもよい服装)で。

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カムカムミニキーナ vol.70 劇団旗揚げ三十周年記念公演 
『燦燦七銃士~幕末エクスプレス1867~』


1867年、日本は戊辰の戦争の真っ最中。その日本を離れ、初の万博参加でパリを訪れた、幕府肝入りの日本文化遠征軍。彼らの出し物は、当時フランスでのベストセラー「三銃士」を、和風に表現した幕末浪人達によるお芝居だった!?

■日時:10月31日(土)~11月9日(月)
■会場:ザ・スズナリ
■作・演出:松村武
■出演:内藤大希 清水宏 池田有希子 今奈良孝行 谷知恵
八嶋智人 亀岡孝洋 長谷部洋子 田原靖子 未来 渡邊礼 元尾裕介 福久聡吾 柳瀬芽美 梶野春菜 スガ・オロペサ・チヅル 松村武
■チケット料金(パンフレット付き指定席): 6500円。10月17日(土)10:00発売開始

※大阪公演11月14日(土)~15日(日)近鉄アート館、長野公演11月18日(水) まつもと市民芸術館あり。

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撮影/目黒智子
構成/神山典子

 

前回記事「劇場公演も続々復活!イチオシは松尾スズキ×長澤まさみのミュージカル」はこちら>>