子供の頃から料理が大好きなアクセサリー作家・山本亜由美が、日々アトリエにこもって、知らない味や大好きな味の再現にトライする「食いしん坊レシピ」がスタート! 
あるときは1人で。スタッフや友人がいるときは2人で。
簡単で美味しくて、素材の組み合わせも楽しくて。
足したり引いたりが簡単なご飯をご紹介しようと思います。
今回は、冬のお夜食にもぴったり「ニラとアーモンドのおうどん」です。

 
 


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はじめまして。
山本亜由美と申します。
仕事は天然石でアクセサリーを作っていますが、子供の頃から料理が大好きで、まだ知らない味を想像したり、食べて感動した味を再現したりすることが日々の楽しみでした。

そんなごはんを日記のようにインスタグラムに綴ったことから、食いしん坊つながりのご縁がたくさん生まれていったことは嬉しい出来事でした。プロの料理研究家の方やミモレさんとの出会いもその一つ。今回、初めてレシピとして文章にしてみました。

新宿、曙橋駅近くに「敦煌」という中華屋さんがあります。
ご主人の作るシンプルで美しいご飯、奥さんの作る手の込んだデザートが本当に美味しく、今は予約の取れない人気店となっています。
このお店で、春、柔らかく甘いニラが手に入る時期だけに提供される「ニラうどん」という逸品があります。
大好きすぎて何度も自分で作ってみようとあれこれ試し、落ち着いたレシピです。

ニラとアーモンドのおうどん


材料(1人前)
・ニラ1束
・醤油 小さじ2
・太白ごま油 大さじ2
・アーモンド20粒
・たまり醤油 小さじ1(お醤油でも)
・うどん お好みのもの
(乾麺でも冷凍or茹で讃岐うどんでもなんでも大丈夫です。
今回は暖かくしてますが冷たいおうどんでも美味しいですよ)

*「味変」にオススメの調味料は 黒酢、ネギ、オイスターソース、レモン、ミント、生姜など

作り方
1 ニラを細く細かく切ります。

2 太白胡麻油をフライパンでしっかり熱し、そこにニラを入れ、全体に油を馴染ませるよう混ぜたら火を消します。醤油を加えよく混ぜ、全体にしっかり熱が通ったら別の容器に移します。(余熱で火が入り、トロッとなります

 

3 アーモンドを粗く包丁で切り、フライパンにたまり醤油とともに入れます。中火で水分が飛ぶまで炒め、火を消した後もカリっとなるまで混ぜます。焦がさないよう香ばしくなったらニラのタレの上にのせます。

 

3 うどんは指定された通り茹であげてください。今回は讃岐系なので一度水で締め、もう一度温めました。うどんの上にタレをかけたら出来上がりです。

*食べる時はよくかき混ぜて食べてくださいね! 味変したり醤油の量やおうどんの種類もご自身のお好みを見つけてみてください。
私はアーモンドにカシューナッツもプラスしてナッツたっぷりが好きです。
噛み締めると旨みとしょっぱみに食が進みます。


本家のニラうどんは熱々の細うどんの上にごく細く刻んだニラがこれでもかと覆われていて、中国のたまり醤油や醤油、カンカンに熱したピーナッツオイルなどをジュワッッと回しかけ、よくかき混ぜて食べるのです。

ただ、夏や冬も食べたい。
でも今のニラは少し硬いし辛味や臭みも増している気がします。
でもしっかりと火が通ったニラは甘みもトロみも美味しいですよね
なのでトロトロのタレにして、コクにアーモンドを足してアレンジしました。


(もちろん豚ひき肉を足しても、想像通りの旨さです!)

このアーモンドにもひと工夫。

以前ニューヨークにあるスーパーマーケット、「ユニオン・マーケット」でお土産に買ってきた「たまり醤油味のアーモンド」に感激し、以来自分で手作りしているのです。

これが料理のアクレントに良いのです。
サラダに混ぜたり、和え物やチャーハンに加えても美味しい!

 

たまり醤油とは味噌を作る際にできる熟成された醤油の事で、今回使った「たまり醤油」は大阪天満宮そばの「とりゐ味噌」さんで買ったものです。(写真左がたまり醤油。中央はお気に入りのオイスターソース)

まろやかな塩味とコクある甘みが大好きで、私はよく料理に使います。
今回はアーモンドをたまり醤油で炒めるだけなのですが、ない方は醤油で代用しても良いです。

その場合、ちょっとしょっぱくなるので砂糖を少し足してもいいのですが、料理のアクセントに使うには問題ないかと。
お皿の中は自由自在。味変アイテムでお気に入りの味にしていきましょう。

自分の味に飽きてしまった時、シンプルな料理もちょっとだけ特別な調味料を使うといつもの味に深みが出る気がします。
レシピを文章にしてみると色々な土地の思い出が詰まった料理になっていますね。
楽しんでいただけたら嬉しいです。

撮影・文/山本亜由美 構成/藤本容子