ライターさかいもゆるがアラフォー以上で結婚したカップルへのインタビューを通じて、結婚とは、夫婦とは何かを考える連載です。今回は、マッチングアプリで婚活をして３ヶ月で成婚を果たした奈々さんへの結婚までの経緯を伺います。
38歳でマッチングアプリでの本気婚活をスタートし、出会って３ヶ月でスピード婚した奈々さん。これから婚活を始めるアラフォー女性には、「３ヶ月で決めろ」というのがアドバイス。でも、なぜ３ヶ月なのでしょう？
奈々さん：アラフォーって、もう色んな経験を充分積んで、たくさん人も見て来ている。だから、もっと自分の直感を信じていいと思うんです。婚活も仕事だと思って、いちいち凹んだりあまり悩んだりしすぎずに、サラサラ〜っと対応するといいですよ。
例えば変な人に当たって嫌な思いをしたとしても、「勉強させてもらった」と思って流す。そして、ピンと来ていないのに条件がいいからなどの理由で無理にデートを続けたりしないで自分の直感の方を信じる。それが、短期間で結婚を決めるための重要なポイント。
奈々さん：あとは、自分軸を持っておくこと。そうすると相手に振り回されることもありませんから。今って、SNSの普及で、自分と幸せそうな他人とを比べたりしがちですよね。そうじゃなくて、「自分」がどう思うか。常に、他人ではなく自分を基準にしていれば、迷うこともなくなるはずです。そういう意味では、婚活中はSNSはなるべく見ない方がいいかもしれません。他人が幸せに見えて、焦ったり落ち込んだりしてしまうので。
さかい：奈々さんは何を基準に結婚相手を決めたんですか？
奈々さん：年収や勤務先ではなく、自分がラクで、楽しいと思える相手。それが最終的な決め手になりました。
「３ヶ月」とは言うものの、「焦っちゃダメ。結婚は勝ち負けじゃない。いかに自分が幸せかどうか」、とも。奈々さん自身は、趣味の登山と資格試験の勉強という逃げ場があったために、婚活が上手く行かないときにもエネルギーを分散することができて、助かったそう。
前回、「ときめきは捨てた」とおっしゃっていた奈々さんですが、おふたりの写真を見せていただいたところ、とても素敵そうな旦那さんで、理知的美女の奈々さんとお似合いでしたよ。だから、婚活＝恋愛をあきらめる、という意味では決してないのです。実際、奈々さんとタケルさんも、出会ってから年甲斐もなく（失礼！）、電話で盛り上がって毎晩長電話をしていたといいますし。
実は、恋愛は完全に右脳派の私も、この連載を始めるまでは、「私みたいに直感でしか恋愛できないタイプには、条件で決めなきゃいけない婚活って向いてないよなあ」と思っていました。
だけど、何組かマッチングアプリで出会って結婚した方たちのお話を伺ったり、自分が体験したプライベートでの出来事を通じたりして、ようやく、「激しく求め合うジェットコースターのような恋愛」ではなく、「穏やかな愛情や尊敬を抱ける落ち着いた関係」の良さが理解できるようになって来たのです。どちらの方が愛情が強いというのではないですが、後者の方が精神的に安定しやすいのは明らか。
婚活だからと言って条件ばかりにこだわるのではなく、まずは「気が合いそう」とピンと来た人と会って話してみる。それで合わなければ「なるほど。私にはこういうタイプは向いてないのね。はい、次！」くらいの気楽さで向き合えば、奈々さんのようにサクサクと婚活が捗るのかもしれませんね。
そんなわけで、「アプリでの婚活はちょっと……」と思っているアラフォー以上の方が居たら、今回の奈々さんの体験談を参考に、気負いすぎず、あくまで出会いの手段のひとつとして、マッチングアプリの利用も検討してみるのもアリではないでしょうか。
構成／川端里恵（編集部）
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