ライターさかいもゆるがアラフォー以上で結婚したカップルへのインタビューを通じて、結婚とは、夫婦とは何かを考える連載です。今回は、44歳で10歳年下の彼と結婚したハルさんにお話をお伺いしました。

ハルさん(仮名)49歳、一生さん(仮名)、39歳。41歳で一念発起し九州から上京。趣味を通じて出会った、10歳年下の一生さんと44歳で結婚。


恋人の浮気をきっかけに、41歳で福岡から東京へ!


女性が年上の夫婦って、まだまだ世間ではとやかく言われる風潮にある気がします。この連載がネットニュースに転載されたときも、夫がひと回り以上年下のカップルの記事はコメント欄でかなり物議を醸しておりました。

みなさんの意見をまとめるとどうやら、「そんなうまい話があるわけない」というのが、その根底にあるようで。ということは、「女は若くないと価値がない」という価値観が根強いということ。だけどアラフォー以降で結婚するカップルって、女性が年上というケースが結構多い。では実際どういう風に出会って結婚に行き着くのか。そして夫婦になったらどんな感じなのか。今回は、奥様が10歳年上の姉さん女房夫婦に、そんな気になる実情を聞いてみました。

 


ハルさん:私は元々、いろんな職種を転々としてたんです。前職の介護士の仕事をしているときに、一生食うに困らない仕事に就きたくて、39歳で学校に通い資格を取って、看護師になりました。

さかい:その年齢で看護師になるって大変だったんじゃないですか? 

ハルさん:介護士をやりながら看護学校に行く人って結構多いので、周りの人たちが背中を押してくれて。だけど学校なんて何十年ぶりだから、ノートの取り方も忘れていて、ただただ必死で勉強しましたね。


30代になってからは付き合う男性は「年下じゃないと嫌」と思っていたハルさん。その当時交際していたのも、6つ下の男性。1年ほど交際し、彼の家で同棲していたときに、向こうの浮気が発覚しました。

ハルさん:浮気がわかったのは、看護師免許を取った直後だったんです。それまで「お金の心配はしなくていい」って言ってくれてたので、思わぬ事態に動揺しました。どうしようと思ったけど、「ここに居ていいよ」って言って、彼のほうが家を出て行って家賃を払い続けてくれたんです。でも結局、浮気相手と別れて、部屋に戻って来て。ワンルームだったので一緒に居るわけにもいかず、そこで「環境を変えたいな」と思いました。


精神的にボロボロになったハルさんは、昔から憧れていた東京で暮らすことを決意。「今しかない!」と思ったそう。そのときハルさん、41歳。

さかい:その年齢から新しい環境に飛び込むって、すごく勇気がいることじゃないですか? 

ハルさん:私が住んで居た福岡は給料が安いし、出会いもないし。躊躇する理由がなかったんです。


そんなわけで、失恋を機に、知り合いもほぼ居ない東京へ。そこで通い出したカメラスクールで、のちの旦那さんとなる一生さんと出会うのですが、「最初は全然射程圏外でした」というほど、彼に対して何も感じておらず。

それにしても、看護師資格取得に上京、カメラスクールに通うなど、ハルさんの行動力がすごい。動いてる女性ってイキイキしてるから、若く見えるんですよね。オンラインで取材したハルさんも、今年50歳には見えない若々しい容姿の持ち主。そして、動かないと縁も運も動かない。この行動力が、一生さんとの縁を引き寄せることになるのです。

そのお話は、また次回に続きます。
 

イラスト/いとうひでみ
構成/川端里恵(編集部)

 

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