どこを旅するか迷ったらひとまずパリを思い浮かべる人も多いのではないでしょうか?美食、町歩き、ショッピング、美術館巡りと、パリには旅の楽しみがいつだってたくさんあります。

それだけに新鮮な気持ちで訪ねる場所が案外なかったりしますね。
2014年秋に開館した、ルイ・ヴィトン・ファウンデーションは、中心からちょっと離れていますが、緑あふれる公園に隣接していて、パリからちょっと遠足気分で出かけてみるのも良さそうです。

  • ルイ・ヴィトン・ファウンデーション(美術館)の入り口に輝くLVマークロゴ。
  • 開館直後、すでに並んでいる人がたくさんいます。
  • 公園側からの外観。フランク・ゲーリーによる建築に圧倒されます。

ルイ・ヴィトンなどのブランドを展開するLVMHグループによって作られたこの美術館は現代美術を中心とした展示、そして何よりもフランク・ゲーリー設計の建物が話題を呼んでいます。

美術館の裏側にはブローニュの森にあるアクリマタシオン公園が広がります。公園を見渡せるレストランで緑に囲まれながら食事をすることも出来ます。

ランチプレート。ヘルシーなメニューが中心です。
デザート。ほどよい甘みにバニラの香り。定番のマドレーヌも美味。

展示室はエントランス、吹き抜けを中心に四方に広がっています。アンディー・ウォーホルやバスキア、エリスワース・ケリーなど巨匠たちの絵画、企画展示に合わせた映像作品、インスタレーションなど幅広い展示が展開されています。

巨大な彫刻作品。日常、目にすることのない「巨大さ」、そのスケール自体が、何かを訴えかけてくる、そんなふしぎな感じがします。トーマス・シュッテ『MAIN IM MATSCH』(2009年)
地下1階の噴水スペースまで美しい黄色い柱が連なっていますが、こちらも作品。明るく光る黄色のパネルと鏡が組み合わされています。オラファー・エリアソン『水平線の内側』(2014年)

ふしぎな形の展示室があちこちにあるので、ちょっと迷いながら宝探しのように美術品を鑑賞するという感じがします。一点一点をじっくり一人で見るというよりは、友人や家族と「次はどっち?何これ?!」なんて話しながら一緒に見てまわるとさらに楽しいと思います。

美術館からアクリマタシオン公園に散歩に出ることも出来ます。園内には子どもたちが遊べる場所がいっぱいです。動物と触れ合うコーナーやメリーゴーランドなんかもあります。奥まで進むと「アンジェリーナ」を発見。パリの定番スイーツをいきなりここで堪能できるのは嬉しいですね。

美術館に来ているはずなのに公園内でモンブランをいただきます。
なぜかラクダ乗りもできます。

ユニークな建物にゆったりできる屋上テラス、公園が付随するこの美術館は、アート鑑賞だけでなく、空間そのものを味わい、楽しむことができる貴重な場所かもしれません。短時間の滞在ではなく、少なくとも半日はのんびり過ごすのがおすすめです。展示されている作品も素晴らしいので、作品鑑賞も忘れずしっかりしてくださいね。

ルイ・ヴィトン・ファウンデーションへの行き方

■ まずはパリへ
今回はパリーヴェネツィア間を結ぶ夜行列車「Thello」を利用しました。ミラノからパリまで10時間、寝台列車で一泊しての移動です。
詳しくはユーレイルグループのHPをチェックしてみてください。

「Thello」の2015年の夏のダイヤでは、
23:05 「Milan Centrale 」出発、翌朝9:35 「Paris Gare de Lyon」到着。

■ パリの町中からは便利なシャトルバスで
凱旋門前、シャルル・ド・ゴール広場からシャトルバスが出ています。15分間隔で運行されており10分ほどで美術館に到着。(小さなバスなので混雑時は並ぶ可能性も有り)

■ 電車で行く場合
最寄り駅はメトロ1号線のレ・サブロン駅(Les Sablons)
ブローニュの森へ入り、アクリマタシオン公園の前を通って徒歩15分ほど。
※ 美術館ではチケットを買うのに長蛇の列ができていることもしばしば。訪れる日が決っていれば、ウェブサイトからチケットを予約するとスムーズ。

インフォメーション
ルイ・ヴィトン・ファウンデーション
8 Avenue du Mahatma Gandhi Bois de Boulogne 75116 Paris
tel. 01 40 69 96 00
開館時間 12時~19時(月・水・木曜)、12時~23時(金曜)、11時~20時(土・日曜) 定休日:火曜 入館料14ユーロ

館内のレストラン Le FranK
営業時間 12時~19時 定休日:火曜
※ディナーは予約のみの曜日などもあるので行く前に確認を。