西山:今回の大手キャリアの格安プランの3つは、契約データ容量が20GBと大きめですね。
正田:その点も要チェックです。「本当に20GBが必要なのか」を考えてみてほしいです。今まで5GBくらいしか使っていなかったとして、特に問題なく満足している人なら、わざわざ20GBにせず、5GBくらいで他の会社を含めて安いところを探すのもいいでしょう。
一方で、「本当はたくさん使いたいけれど、料金が高くなるので我慢していた」という人なら、20GB使えるようになるのは魅力だと思います。
ただし、変えるとキャリアメールや留守番電話サービスがなくなること、キャリア決済ができなくなります。
そこを許容できるかを考えながら、他社を含めて検討するといいでしょう。
会社やプランを乗り換える場合は、家族含めて検討を
西山:大人は、キャリアメールなど、従来のサービスがなくても大丈夫な印象ですが、子どもがいる場合は要注意かもしれませんね。子ども用ケータイを使っていて、SMSや通話を頻繁にやりとりしている場合はどうなりますか?
正田:そうですね。学校に持っていくのはスマホはNGで、ネット機能が全くない子ども用ケータイのみOKというケースもありますよね。
家族割引の特典がなくなると、子ども用ケータイとSMSでやり取りすると料金がかさんだり、無料通話もなくなる場合もあります。
また、子ども用ケータイは、3大キャリアの回線とセットでないと使えないか、位置検索機能がなくなるなど機能が大幅に制限されるので、お子さんがいる方は、その点も必ず確認してください。
西山:子どもがスマホを持ち始めると、選択肢は広がりそうですね。
正田:スマホならキャリアメールが必須ということはないかもしれないので、子どもだけドコモか「ahamo」にするという選択肢もあるでしょう。
20GBと大きいデータ容量で、外出先でたくさん使っても安心ですしね。
また、「家族割引」を使っている場合も要注意です。
auの「povo」、ソフトバンクの「LINEMO」では、家族割引の1回線としてカウントしてもらえないのですが(ただし、auは夏までに契約した人限定で家族割引を受けられる)、ドコモの「ahamo」に限っては、家族割引の1回線としてカウントしてもらえます。
そのため、auとソフトバンクの方は要注意。乗り換える際には、家族割引も考えたうえで、家族みんなで相談することをおすすめします。
――次回は、3社のメリットや注意点についてお聞きします!
正田拓也 Takuya Shoda
アスキーやImpress Watch記者などを経て、フリーライターとして独立。携帯電話料金やサービス、市場の流れやトレンドのほか、IT関連、自動車業界のライターとして活躍。PC全般からはんだごてを使った自作系、通信系までで、ハードからソフトまで幅広くカバーしている。ASCII.jpで『格安データ通信SIMを買って格安に使い倒す!』を7年間連載中。主な著書に『あなたと家族のスマホ代がサクッと半額以下になる本』(インプレス)他。
構成/片岡千晶(編集部)
前回記事「携帯料金、そのままにしてませんか?「格安スマホ」乗り換え前に確認したいこと」はこちら>>
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