街はクリスマスの彩りが高まってきています。

 

こんにちは。
最近、データ改ざんといった、ごまかしのような事件が続いています。


11月25日。


作家・三島由紀夫の命日でした。

今年没後45年、生誕90年となります。


ノーベル賞候補者にまでなった この世界的大作家が、なぜ自衛隊市ヶ谷駐屯地で いきなり自決してしまったのか。


この理由をきちんと言える人は あまりいないことでしょう。
複雑でもあります。

でもなぜ あのような死に方をしたのか。


三島は多面的でもあり 非常にわかりにくいのですが、三島の遺書のような記事に出会い、狂って衝動的な行動ではないと知ったとき、殴られたような打撃を受け、さらに理由も出来、ここ何年かリサーチを続けてきました。(この記事もよろしければ)


三島フリークでもなく、どちらかというと趣味が合わないようにも感じてました。金閣寺くらいしか共感したものはなく。。。(^-^;


多くの文献、資料を読み漁る中で、


出会った、この一冊。

 

 
 

 

徳岡孝夫「五衰の人 ~三島由紀夫私記~」(文芸春秋刊)
<第10回新潮学芸賞受賞作>




徳岡さんは、
自決当日、三島から檄文を託された毎日新聞社の記者。


記者としての冷静な視点で 三島が描かれています。


この非常に冷静な姿勢・分析、内なる感情に共感を覚えます。
また 徳岡さん自身の誠実さと懐の温かさも感じられ、引き込まれます。
三島ももしかすると こうした方だからこそ懐を預けたのではないか、と思うほど。

ミモレはファッション誌ですし、詳細は書きませんが、


三島さんは、
日本がこのまま、ごまかしや 物質的な豊かさ 拝金主義に埋もれていってしまったら、骨抜きで どうしようもなくなりますよ、と、警鐘を鳴らしていました。それが死の意味にも通じています。

 

三島の死を 衝撃のまま終わらすのではなく、少し ひも解いていくことに 意味があるように感じます


それは、日本のあり方、生き方、文化、政治をも 考えるきっかけに つながります。 そこに思想の右、左はあまり関係ありません。


三島という迷宮、迷路
しかし一筋に光る真意を感じます


徳岡孝夫「五衰の人」(文芸春秋)
ぜひご一読なさってみては思います



三島由紀夫没後45年生誕90年に寄せて。


百瀬今日子



追伸1:
今年は三島アニバーサリーでありながら、メディアでは あまり大大しく取り上げていないように思うのです

ですが、これは本屋さんでご覧になったかたもいるのでは。

おもしろい! 軽快で読みやすい!

 

 


追伸2:
「三島由紀夫ってどうしてあんな死に方したんでしょうね?」

この何年か、この質問を結構周りの方に投げかけてきました。
これで、相手の趣味趣向や考えの方向性がわかることも知りました。
心理テストのようなものです!

その方なりに分析して(または直感的になのか)見解のある人、
分析してきてはいても謙虚で多くを語らない人、
興味があって知りたがる人、
三島のゴシップに話題をそらす人、
ゴシップが枷になって真意を見ようとしない人、
三島というだけで敬遠する人、
そもそも興味がない人・・・

面白いものです
あなたなりのご意見を持っていたほうがより面白さは増しますが
ちょっとお試しあれかもです


あと、年齢は限られますが、
「三島が自決した日、なにをしてましたか?」
これは ほとんどの方が答えてくださいます。
それだけ衝撃的だったということです。