はい、「○○を食べに行く」を、なんだか地味にシリーズ化をしていこうかと思っています編集部・大森です。

秋も深まりまくったこのタイミングで私が向かったのは八ヶ岳。そのお店を知ったのは、確か昨年末。ボーッと旅番組を見ていたときのことでした。そのときから、「行ってみたい」と思っていたものの……約1年越しで赴く機会がやってまいりました。

 

その名は、仙人小屋!

はい、壁には熊の毛皮……!
玄関には、剥製……!

山の恵みを自ら狩猟&採取に行かれている店主によるお料理が楽しめるお店です。この季節なら、そう、究極のジビエ(食材として狩猟された野生の鳥獣)が食せるというではありませんか! さらに、キノコや山菜など、季節の食材が添えられるというではありませんか! 

日頃はひとり旅を敢行しがちな私ですが、友達をむりやり我が愛車に乗せて、いざ八ヶ岳へ。はい、人数が多いほうが、いろいろなメニューをいただけますから、ね(笑)。

まだ、ほの暗い東京を出発し、途中のSAで軽い朝食を食べつつ、現地に10時前に到着(オープンは11時)。この時点で11組目でした(名前と人数を書くための紙は8時30分すぎにはお店の前に置かるようです)。お店の方に「11組目はギリギリだねぇ」と言われたものの、運よく1回転目に滑り込みセーフ!

とはいえ、開店まで1時間あったので、車で5分行ったところにある八ヶ岳俱楽部へ移動。どうやら柳生博さんのお店だったらしく、ご本人もいらっしゃいました!
フルーツティーをいただきました。あぁ、薪ストーブのある生活、憧れです。

そして、ついに、恋い焦がれた店内へ!

センブリ茶、ニッキ茶、番茶、麦茶……お店の中央には、ストーブの上に数種類のお茶が。
訪れた日のメニュー。採れたものでメニューが組まれるそうですので、昨日あったメニューが今日はなかったり、その逆だったり……そんな運まかせなところも仙人小屋の魅力なのかも!?

どうですか、このバラエティ豊かなメニュー群。4人それぞれ別のメニューをオーダーし、店内のストーブ上におかれたセルフサービスのお茶を飲み、まわりの席に運ばれてくる料理たちをチラチラ覗きながら待つこと15分。

私がオーダーした、冬の山菜定食 ¥3000。

「冬の山菜定食 ¥3000」 タネツケバナのおひとし、カラスノエンドウの佃煮、モリアザミのキンピラ、ふきのとうの酢漬け、ハコベの柿和え、フキのひすい煮……苦み走った山菜が大好きなので、感動の嵐。キノコ汁も美味!

友達Aは、熊&鹿の焼肉定食 ¥3500。

向かって右が熊、左が鹿。初めての熊のワイルドな味、忘れられません……苦笑。

友達Bは、キノコと鹿の鍋定食 ¥2500。

見たこともないキノコが出てくる、出てくる! お出汁も滋味深い。

友達Cは、(本当に希少らしい)川魚のいくら丼 ¥2000。

通常のイクラより小振りで、よりプチプチ感が楽しめます。しょうゆ漬けなどにもされていないので、さっぱりといただけるのも良かったです!

東京のおしゃれビストロのおすまししたジビエ料理ではなく、狩猟してきた方自身によるジビエ料理――それは、割烹でいただくお刺身ではなく、『食いしん坊万歳』でよく見る、漁師さんが漁直後に浜辺で酒盛りしながらワイワイと楽しくいただくお刺身のような――シンプルなお料理の数々は、「身土不二、地産地消に勝るものなし」をしみじみと感じられるものばかりでした。

春の山菜、夏の川魚、秋のキノコ……今から、本当に待ち遠しい!