こんにちは、編集藤本です。
昨日は11月5日(金)蠍座新月。
Keikoセンセが「今までモヤモヤしてきていたことの何か一気に出やすい、すごく張り詰めた緊張感のある新月ですね」とアドバイスされいた蠍座新月でございましたが。
私は友人から「ちょっと、前からあなたに言いたかったのよ!」という件が勃発……

『我は、おばさん』(集英社文芸単行本)

話題の人気「おばさん」名著2冊。私ももちろん大好きです。

「婦人もおばさんもやめてほしい。聞いていて、辛いのよう……!」

え〜っ! そうなの!?
私がときどき使う、「あ〜おばさん(自分のこと)、追い詰められちゃったわぁ」「婦人としては気になるわぁ」とかいう呼称がめっちゃ気になっていて我慢していたらしいです。同い年の友人よ、ごめんね(笑)。自分がおばさんになったようで辛いんだそうです。

そういえば、私も30代のとき、すごく素敵な10歳年上の先輩が「そんなこと、もう、おばさんだからわからないわよう」などと口にされるたびに、どうして? 先輩はこんなに知的で綺麗なのにおばさんなんて言葉は使わないでほしい、と毎回、胸がチクッとするような、引っかかりを感じていたものです。

それがなんでしょうか。職場が変わったせいか、40代に突入したせいか、は自分でもわからないのですが、最近、ともすれば会議でも「おばさんなので……」となんの躊躇もなく使っている私。

このきっかけは何だったのだろう、と思い起こしてみましたら、作家・岡田育さんの影響かも⁉︎
岡田育さんに、『我は、おばさん』の新刊取材させていただいた際、「おばさんという言葉以外に、何か女性にとって心地よく歳を重ねられる新しい名称をタイトルにしようとは思われなかったのでしょうか?」とお尋ねしたところ。ご本人は、(すぐに廃れてしまう)造語より、すでにある日本語で、蔑称の意味を持っていない使われ方もされてきた歴史ある言葉「おばさん」を使いたい、という意味のことをおっしゃっていました。歳を重ね、経験を重ね、知識を蓄積した女性という意味で、私たち自身が率先して、「おばさん」を使っていくのだと。若い女性たちに背中を見せるのだと。
なるほど〜と思って、私はすっかり使っているのでした(しかし、気がつくとやや自虐的に使ってしまっていることを反省)。

「婦人」については、mi-molletで働くうちに、すっかり馴染みの言葉となっており、しかし、私も最初に会議に出た際には、聞き慣れない自称フレーズに「エェッ」と驚いたことも思い出しました。

ちなみに冒頭の友人いわく、「おばさん」は生理的に無理で、「婦人」は一人称として“使い難い”のだそうです(笑)。

「おばさん」もいつか「マダム」のようなニュアンスに変化を遂げるのでしょうか。
ショップに入って「ウィ、マダーム」のように「おばさん」が使われるようになるのでしょうか。確かに、「そこのお姉さん」の次は「ちょっと奥さま」となり、その間や包括する呼称がないのですね、日本には……。
何かいい言葉、ないですかね?
ご婦人、はなかなか素敵な響きのようにも思います。



文/藤本容子

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