「かかりつけ婦人科医」を持とう!

「更年期をネタにされたことも。社会の眼差しが変われば、女性の気持ちも変わる」【小島慶子さん】[PR]_img0
「婦人科に行く、相談することに心理的ハードルが高い人たちがいるのも事実」

一方で、まだまだ課題も多い。それは、女性が自分の体を肯定的に捉えづらいことも一因ではと小島さんは言います。

「日常的に婦人科に行く習慣がある、という女性はまだ少ないですよね。PMSがひどくて若い頃から行っていた、という人でもなければ、更年期の症状を感じても受診をためらってしまう。妊娠、出産の時は普通に婦人科に行くのに、生殖器に関する不調を相談する時は、抵抗を感じる人がまだまだ多いと思うんです。これまで、女性が身体や性について主体的に語ることはタブーとされ、いまだに「ピルは使わないほうがいい」などの誤った先入観が残っています。そして、女性自身がそうした価値観を内面化してしまっている。社会の女性の身体に向ける“眼差まなざし”を変えたいと思っています

婦人科に行くことを習慣化すれば、様々な知識が増えて、更年期も閉経後も安心して過ごせるようになると、小島さんは自身の体験を踏まえて語ってくれました。

「私は47歳ぐらいのときに、膣の突き当りと子宮頸部のあたりに帯電しているような不快感を覚えるようになったんです。検査しても感染症や炎症はない。でもとにかく不快で仕事にも集中できない。それでかかりつけの婦人科医に相談したところ、『更年期の不調かもしれない』と言われました。そこで、皮膚に塗るタイプのホルモン補充療法(HRT)をはじめ、症状を緩和する薬をいろいろ試して合うものを探して。おかげで今はほとんど気にならないレベルにコントロールできています。

あとは、膣の乾燥が進んでいたのですが、膣レーザーで症状を緩和できると知り、2年前から定期的に施術を受けています。これも、不調の改善の助けになりましたね。

普段からのかかりつけ医がいると、気軽に相談ができます。私の主治医である女性の医師の言葉からは『何とかしてあげたい』というシスターフッド的な絆も感じます。もちろん、男性の医師でも親身に考えてくれる人もいます。だからもっと気軽に婦人科に行ってほしい