熊本の中心に位置する宇城市の陶芸家、井銅心平さんの萩見窯があります。

最初の出会いは熊本にあるピザの名店「イルフォルノドーロ」がワインを注ぐのに使うピッチャーが素敵で、リクエストしたのがきっかけでした。井銅さんのことを調べてみると、以前ブログでもご紹介させていただいた佐賀唐津の隆太窯・中里太亀氏に師事。
師匠から受け継いだ血脈もしっかり感じる作品の中に、独自の視点や遊び心も感じさせる現代作家さんです。日々の器から伝統的な茶道具まで彼の世界は広がります。

唐津焼ならではの土っぽさと温もりある表情は、同じ土地で生まれた有田焼の白磁や染付などの繊細な雰囲気とも違い、なんとも言えない素朴さが魅力。
井銅さんの作品は特にそれを感じさせます。
実はこれまであまり興味がなく、手に取ることなかった三島。井銅さんの手にかかるとその技法の細やかさや「ふふっ」と微笑んでしまうような遊び心がたまらなくいいんです。

家で日本酒をいただくときは色んな作家さんのお猪口を出し好きなもの選んでもらうのですが、若い人までもがかわいい!と言って井銅さんのお猪口を楽しそうに手に取ってくれるのが、嬉しかったります。


食卓は、うんちくより素直に「好き・愉しい」が大切。
そういえば、隆太窯で時々宴をなさるようですが、お酒をちょこちょこ出すのが面倒で、花入れ(花器)に入れて出すとか・・・。なんと大胆ではありますが、とても美味しそうじゃないですか!私もやってみたい気がします(笑)
井銅心平さんの個展が東京銀座で開催中。新年に新しい器でお祝いいかがでしょうか?

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