お気に入りの器と小さなアートに囲まれた気持ちのいいインテリア【行方ひさこさん】_img0
普段使いの器たちは、キッチンに備え付けの食器棚に収納。10代の頃から器が好きで、和食器だけでなく、フランスやアフリカなどさまざまなタイプの器を愛用しているそう。「今はデンマークや韓国など、海外の器を観に行く旅がしたいんです」


日々の暮らしに欠かせない茶器とお盆

「毎日お茶をたくさん飲むので、茶器は欠かせないアイテム。茶道も昔から習っていて、自分でたてるのも好きです。落合芝地さんのお盆は、伊勢丹でキュレーションしている「時」でも扱っていて、これは滋賀の工房を訪れた時に買ったもの。日常使いできてすごく素敵だし、ちょっと割れ目があるのも魅力です」

鋳物のキッチン用品もデイリー使いに

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鈴木盛久工房(盛岡)の小鍋と栓抜き

岩手で400年続く南部鉄器の老舗・鈴木盛久工房の鋳物。「小さい鍋はアヒージョやバーニャカウダのソースを入れたりして使っています。羊のモチーフが可愛い栓抜きは、他に猿やニワトリをかたどったものもあって、お値段もお手頃なのでギフトにもおすすめです。こちらの鉄瓶も愛用していますが、どれも日常のなかに溶け込んで良い味わいを出してくれます」

地方をめぐり出会った土っぽさのある器たち

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行方さんが工房や展示会などで出会った器たち。「土っぽさのある器は昔から大好きで、どれも普段使いしているものばかりです」(左上から時計回りに)二階堂明弘さん(修善寺)、尾形アツシさん(奈良)、八田亨さん(大阪)、健太郎窯(唐津)

「生まれも育ちも東京で、東京には何でもあって一番だと思い込んでいました。でも、服作りをしているときに、地方の工場で手作業でものづくりをされているところを目の当たりにして、カルチャーショックを受けて。東京では表層的な部分しか見えずらくなっているのでは、と思い、そのモノを作る“根っこの部分”をもっと知りたくて地方へ足を運ぶようになりました」

 

モダンな配色に、絵柄入り……
好みの幅が広がってきました

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吉田直嗣さん(静岡)のマグカップとカップ。

「バイカラーの配色がモダンな器は、白と黒の器をメインに制作している吉田直嗣さんのもの。以前はあまり手に取らなかったデザインですが、今ではお気に入りのひとつに。自分の好きなテイストが変わっていくのも面白いと感じています」

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渡邊心平さん(有田)の小皿

「こういう絵柄入りのお皿もあまり持っていなかったけれど、最近すごく気になって集めています。古伊万里っぽい手書きの絵柄は、骨董品のような雰囲気も好み。自分の好きなものはコレ、と決めつけずにその時に良いと思ったものは取り入れていきたいです」

多くのものは置かないミニマムな暮らしのなかでも、本当に大切にしているものだけに囲まれた行方さんの家。じっくり作り上げるインテリア、これからどんな風になっていくのかが楽しみな空間です。

撮影/目黒智子
取材・文/出原杏子
構成/朏亜希子(編集部)
 
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