気づきをもらったり、勇気をもらったり。おかげさまでと贈答文化【真夜中の読書会】_img0
 

こんばんは。編集・川端です。
「真夜中の読書会〜おしゃべりな図書室」、第101夜をお届けします。

今夜は、最近読んだ激推しの本を勝手に紹介するシリーズです。今日の勝手に貸出カードは、酒井順子さんの最新刊『うまれることば、しぬことば』にしました。

ポリティカル・コレクトレスの意識が高まり、生まれても、流行っていても使えなくなることばがある一方、一気に市民権を得て、老若男女が使い出すことばもあります。そんなことばにまつわるモヤモヤや支持を得た背景などを酒井さんが静かに、鋭く分析した本です。

 

「『気づき』をもらいました」という言い回しの流行について分析した章があります。なぜ「気づきました」ではダメなのか。「気づきました」だと気づいた私の手柄、「気づきをもらいました」だと相手のおかげ感が出るから。その後に「気づきをもらいました。ありがとう」と感謝を伝えやすいから。「気づく」という動詞を「気づき」と名詞化して、もらったりあげたりできるモノのように扱っているところも面白いですね。

なんて、いろんな気づきをもらえる本でした!


<今夜の勝手に貸出カード>


【第101夜】気づきをもらったり、勇気をもらったり。おかげさまでと贈答文化
 


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<次回>
3月30日(水)22時配信予定

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撮影/塚田亮平

 


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