好きな物事やライフスタイルがブレない一方で、新しい流行や情報も積極的に追いかけ必要に応じて取り入れる柔軟さも持ち合わせている、漫画家・コラムニストの辛酸なめ子さん。長年、第一線で活躍されていますが、昔からちっとも変わらない、肩の力の抜けた自然な若々しさに、お会いする度に密かに驚愕させられます。多くのアラフィフ女性がぶち当たるであろう「そんなつもりなくても迫力出てしまう問題」とも無縁そうです。
本連載ではなめ子さんが自らのアンテナに引っかかった事象を紐解く過程をコラム+漫画の形でお届けすると同時に、「アラフィフの壁」を無理なく、軽やかに越えるヒントを読者の皆様に与えられれば幸いです。
今回はミモレ編集部のエディター・山崎恵さんをナビゲーターに、東京・明治座で開演された「氷川きよし特別公演」(7月23日〜8月5日に大阪・新歌舞伎座、8月15日〜27日に福岡・博多座、9月5日〜15日に名古屋・御園座にて公演あり)に潜入します! 前編では、第一部の舞台「ケイト・シモンの舞踏会〜時間旅行でボンジュール〜」で一人6役をこなす氷川さんの芸達者ぶりに脱帽したなめ子さん。第二部はいよいよ「氷川きよしコンサート2022in明治座」です。
明治座の中は「氷川きよしテーマパーク」状態
第一部と第二部の間には40分間の休憩があり、等身大の板人形と一緒に写真を撮る人、グッズを買う人、ランチをとる人など思い思いに過ごしていました。お手製の氷川きよし人形を抱いているマダムもいました。
大人気でとても入れなかったのが、氷川きよしコラボカフェ「CAFÉ de Kiina」。ピンクのバルーンで彩られた空間で、奥には氷川きよしの祭壇風のコーナーも。
メニューは、和牛と10種類のスパイスで仕上げた「スペシャル Kiina カレー」(1800円)、ホイップとシナモンが入った「カフェ・ド・シナモン」(1000円)、ピンクグレープフルーツソーダ(800円)など、趣向をこらした内容でした。サンドイッチには明太子も入っていて、かねふくの影が……さすがの配慮です。
第一部では貴族の館の内装といった舞台の演出でしたが、第二部は階段と、バンドメンバーの演奏スペースが設置。お客さんは開演前にペンライトの動作を確認していました。今回のツアーのために作られた太いペンライト以外にも、花がついているもの、羽根つきなどいろいろなタイプがあり、ツアーに数多く参加している人は複数持ちでファン歴をアピール。曲が始まって意外だったのは、とくに色や振り方は決まっていなくて、基本自由だということ。私のように近所で買った安いサイリウムでも許される雰囲気です。そこまで統率を強いる空気はなく、新規のファンも入ってきやすいように思いました。山崎さんにお借りしたDVDを見ても、客席のサイリウムやペンライトの色は自由な感じでした。
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