皆さん、こんにちは!

ブログのテーマはどうしても、そのときの自分の気持ちに左右されてしまうもの。「今の気持ちにぴったりくるテーマ」を書くこともあれば、そうすると差しさわりがあるので(おい)、逆の方向性のことを書くことも。気分転換というか現実逃避というか。

今日のテーマは、「わいわいがやがや!豊かな宴(うたげ)の様子を描いた小説」です。やっぱり、人生の楽しみは食でしょう!人との関わりでしょう!(諸説あるのは理解しております)

 

食堂かたつむり』(小川糸/ポプラ文庫)。

恋人に裏切られ、一文無しになってしまった料理人の倫子。唯一手元に残ったぬか床を抱いて、久しぶりに故郷に帰ります。そこには、倫子を一人で育てた母が。

いろいろないきさつがあり母とは疎遠だった倫子ですが、すべてを失い覚悟を決めて、故郷で食堂をはじめることにします。その名も、「食堂かたつむり」。お客さまは一日一組のみ。事前に要望を聞き、オーダーメイドで献立を立てる形です。

パートナーを失くして以来喪に服し続けているお妾さん、好きな男子と結ばれたい女子高生……。いろいろな思いを抱えて食堂を訪れる人々に、倫子はていねいにていねいに料理でおもてなしをします。

物語のクライマックスは、母が大事に育ててきた豚を食べるシーン。とある事情から、ペットとして可愛がっていたはずの豚を食べると、急に言い出した母。倫子はとまどいながらも、解体し、すみずみまで使い切るレシピを考え、母とその仲間たちをもてなすパーティーを企画。

準備の過程からメニューの詳細まで克明につづられます。ページを繰っていると、まるでその緊張と興奮の場に自分もいるような気持ちに。そして、文句なく美味しそう!

 

彼女のこんだて帖』(角田光代/講談社文庫)。

彼氏と別れた、定年退職した夫にいらいらする、多忙の余りかまってあげられなかった息子に罪悪感を感じる……。いろいろな境遇の女性たちが、料理を通じて一歩前に進む様子を描いた連作短編集。すこしずつ登場人物やエピソードがリンクしているのも楽しいです。

角田さん、読んでたらお腹空いたよ。やめてよ。今深夜1時なのよ。そんな風にクレームしたくなるような、イキイキとした料理の数々。あ、巻末にレシピ付きです。

中でもお気に入りが、おひとり様生活をエンジョイしているちかげさんのお話。

ひとりでスプーンも握れない赤ちゃんじゃあるまいし、どうしてだれかと食事しなきゃなんないのかしら。大人になったいちばんの喜びって、好きなときに好きなものを好きなように飲み食いできることなのに。大勢もひとりも、自分で選べるってことなのに。

そんな言葉通り、ちかげは「大勢で食べる食事」だって大好き。月に一度、海外旅行を模した食事会を主催し、いろいろな国の料理をみずからつくり、ゲストに振舞います。物語に出てくるのは、「タイ旅行」パーティ。手際よく調理される、春雨サラダ、海老の入ったさつま揚げ、野菜オムレツ……。こんな友達がいたらどんなにいいだろうか!

 

世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド』(村上春樹/新潮文庫)。

最後は、村上春樹さんお得意の、「ささっとありもので食事を整えられる一人暮らしの男性」キャラクターのシーン。村上さんのエッセイでもよく料理する話が出てくるので、ご本人が料理好き・食べるの好きな方なんだと思います。

特殊な専門職についている主人公が、図書館員の女性にちょっとした調べものを頼みます。まずはアイスクリームで釣り(館内でアイス食べちゃだめじゃない?と内心突っ込みました(笑))、さらに面倒くさいお願いをすることになったので自宅で食事を振舞うことに。

彼女を待つあいだに、私は簡単な夕食を作った。梅干しをすりばちですりつぶして、それでサラダ・ドレッシングを作り、鰯と油あげと山芋のフライをいくつか作り、セロリと牛肉の煮物を用意した。

……「簡単な夕食」?

そして実は常軌を逸した大食漢だった彼女。主人公はこれらに加え、みょうがのおひたし、いんげんのごま和え、あつ揚げ焼き、味噌汁、ソーセージ炒め、ポテトサラダも追加。いやあ、読んでいるこちらがお腹いっぱいです。降参降参。

結構グロテスクなシーンもあるのですが、一番印象に残っているのはこの食事シーン。私も食い意地はってますね(笑)

元気出そうと思って鰻。

ブログ既出の本ばかり。そして、お腹空いてきましたね~(笑)
いろいろがんばったら、美味しいものを食べよう。そしていろいろ落ち着いたら、ホームパーティとかもやってみたい。あ、お誘いはいつでもお待ちしております!

それでは皆さん、良い週末をお迎えください。