先日、国内で初めてサル痘の感染者が確認されたという報道がありました。このニュースをどう捉えたらよいか、という質問をいただくことが多くあります。
日本国外ではすでに1万6000人以上の感染者が確認されていました。国内でも感染者が出ることはあらかじめ予想されていましたので、あまり驚くことではないと思います。
サル痘の感染拡大は起こる?コロナウイルスとの違いは?
コロナウイルスとサル痘では、感染伝播の様式が少し異なります。コロナウイルスは、「知らない間にどこかで感染してしまう」というように、あっという間に感染者が増加するという状況が起きていますよね。一方、サル痘ではそのようなことは起こらないのでは、と考えられています。
サル痘の感染伝播様式はいくつかありますが、一つは、感染した動物から人への感染です。これがアフリカを中心に報告されてきた感染伝播様式です。もう一つは、人から人への感染で、接触感染や、濃厚接触を前提とした、大きな飛沫による飛沫感染です。大きな飛沫による飛沫感染と言いますと、たとえば長時間にわたり、比較的至近距離で、マスクなしで話をするような状況ですね。ただ、コロナウイルスほど感染力が強いものではありませんので、あくまで濃厚接触を前提としています。
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