チャンピオンシップスにつなげられる結果を残したい
――ミラノ・コルティナダンペッツォ五輪に向けての最初のシーズンがいよいよ始まりました。山本選手の初戦は、7月に行われたみなとアクルス杯。ISU公認記録ではありませんが、FSで181.73点と高いスコアを叩き出しました。
新しいルールでやったので、どういった点数が出るんだろうという興味はもちろんありました。でも、あまり点数のことは考えず、練習でやってきたことを出せたらという気持ちだったので、いい点数がもらえたことは純粋にうれしかったですが、その分、新しい課題も見つかったので、次の試合に向けて練習していかなきゃなという感じです。
――シーズンを通してスコアの目標はある程度立てるものなんですか。
みなとアクルス杯では、SPでちょっと失敗してしまって89点だったので、4回転2本、しっかりと質の良いものを跳べれば100点が見えてくるのかなという手応えはありました。
――曲目は昨年と同じ『イエスタデイ』ですが、昨シーズンは4回転1本だったのが、今シーズンは4回転2本とグッとレベルが上がりました。
昨シーズンのフリーでなかなか4回転2本を揃えられなくて。ここをちゃんとミスなく跳ぶには、ショートから4回転2本の構成で練習して、2種類の4回転を跳ぶのは当たり前だというところに持っていくことが必要だなと感じました。
難易度が上がる分、1本ミスすることで、点数が下がってしまうリスクはあります。でも大事なのは、今、安定した演技をすることではなく、先を見据えてレベルの高い構成に取り組んでいくことだと思うので。今ではトップ選手はショートから2種類のジャンプを跳ぶのは当たり前。僕もそこにしっかりついていきたいという想いはあります。
――シーズンを通しての目標を教えてください。
全日本でいい演技をしたいという気持ちはずっと変わらないです。全日本でいい演技をしたら、違う世界が見えてくるんじゃないのかなと思っているので、そこをなんとか突破したいですね。
――全日本に関しては、シニアに上がってから悔しい気持ちを味わうことの方が多かったですよね。
そうですね。まだシニアに上がってからチャンピオンシップスの試合に出られていないので。そういった先の試合につなげていくためにも、やっぱり全日本でいい演技をすることが大事だなと。あとは、単純に全日本を気持ちよく終わりたいっていうのもありますね。
――そうなってくると、やはり表彰台争いに加わる必要がありますよね。感覚的ですが、トータルで290点くらいがひとつのボーダーラインなのかなと。
そうなってくると思います。みなとアルクス杯の181点も、トップ選手からしてみればちょっとジャンプを失敗したときの点数だと思うんです。あの時点の僕としては満足のいく演技でしたし、いい点数をいただけたと思いますけど、そこで立ち止まらず、もっともっとレベルアップしたいです。
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