時代の潮目を迎えた今、自分ごととして考えたい社会問題について小島慶子さんが取り上げます。
高級ホテルのティールームで待ち合わせた友達が、場違いな格好でやってきたら。あなたは気になりますか? 「それはないよ」と注意しますか。担当編集者さんが、最近ネットで話題になった匿名ダイアリーをシェアしてくれました。
「35歳女オタクが幼馴染から服装のダメ出し喰らった話」と題された文章。書き込んだ人は幼馴染とのホテルでの待ち合わせに、胸の前でリボンを結ぶタイプのギンガムチェックのミニ丈のシャツワンピースに、好きなゲームの推しキャラをモチーフにしたシュシュとピアスという服装で行ったそうです。幼馴染は真剣な顔で「35の女がミニ丈のシャツワンピースなんて着るな。サイズもパツパツで合ってない、お金は出すから、今から一緒に服を買いに行こう。ホテルのアフタヌーンティーならそれにふさわしい格好で来て欲しかった」との旨を述べ、厳しくダメ出ししたのだそうです。
ショックを受けて席を立ってトイレで泣いてしまった推しキャラ好きの彼女に、後日幼馴染からは謝罪のメッセージが届いたそうです。推しキャラ好きの彼女は親にも意見を聞いて、結局「……自分がいろんな意味で幼いことがわかった。服に限らず、誰に何を言われても構わない、私の好きにするって思っていたけど、もう少し年相応の、世間体みたいなのを意識して生きていきたい」と書き込みを結んでいるのだけど、私は「ああ、なんてことをしてくれたんだその幼馴染は!」と思ってしまいました。
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