29万人フォロワーを誇るYouTube「GOROGORO KITCHEN」のMamikoこと井筒麻三子さんが、パリ暮らしの魅力を伝えます。
ヴァカンスシーズンも終わって、パリも日常生活に戻りつつあります。夏の前と後で違うところと言えば、街ゆく人たちが皆、日焼けしていること。最近でこそ、日焼けの害が叫ばれて、キレイに日焼けするための日焼けローションなどにもSPF/PAが入っていますが……そんなこと以前に、日本人女性的には「ええ? 肌老化の一番の原因と言われてるのに、日焼けするの?」と思いますよね。でもこの国では相変わらず「日焼けした方が格好いい」派が大多数です。
フランス人が“太陽好き”と言うのはなんとなく前から知っていましたが、住んでみたら、予想の上を行っていました。ヴァカンスとなると海辺のビーチでせっせと日焼けするのは当然。日常的にも、お天気の日にご近所さんに会って「元気ですか〜?」と挨拶すると、「なんとかやってますよ、こんな太陽の出てる日だからね!」みたいな言葉が返って来たりします。
暖かくなると、セーヌ川沿いや公園でも水着姿で甲羅干しする人たちが現れるし、「太陽、なんてありがたや〜!」と皆が思っている感じがひしひしと伝わってきます。
対して以前の私は、太陽、厳密に言うと紫外線恐怖症でした。日本にいた頃は、美容ライターだったこともあり、朝はベッドサイドに常備していた日焼け止めを塗ってからでないと布団から出ないようにしていたし、洗濯物を干すためにベランダに出る際は再度塗り直し。
もちろん365日、高校3年生から一日たりとも日焼け止めを塗ることを怠った日はなく、とにかくどんな時も日に当たることを恐れておりました。
そんな筋金入りの太陽嫌いだったため、ヨーロッパに来たばかりの頃は「なんでその害を考えないのかな〜?」と疑問でしかなかったのですが、在住期間が長くなるにつれ、次第にそのありがたみがわかるようになったのです。
最初に感じたのは、パリ移住の前に約2年住んだロンドンでの冬。朝もなかなか明るくならないのに、午後3時頃にはもう真っ暗。あまりの暗さになんだか胸がバクバクして、押し潰されそうな感覚を覚えました。フランスに来てみると、イギリスとは1時間の時差があるおかげで冬暗くなる時間が少し遅く、だいぶ救われた気になりましたが、しかし毎日どーーーんより、曇り(時々雨)の日ばかりなんです。
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