大人の素敵は、
ディテールに宿る

最近、手元はとってもシンプルになりました。
もしかしたら、初めての「レザーベルト以外の時計」を手に入れたから、というのがその大きな理由かも。ステンレス製のシチズンのxCは、1つだけで存在感があるのに、「ピカピカしていない」ので、素肌になじみます。シルバー色なのも、今の気分なのかもしれませんね。

こんなふうに、そのときの気分や人生や女性観の方向性が表れるのが、こうしたパート。意外と、全身を見たときのざっくりした印象よりも、手元や耳元、足元など――ディテールが、強い印象を残します。

細部にまで気を抜かない、というのとも違うのでですが、「ここは今の自分を表してくれる部分」と、意識して装うことはとても大切だと思います。

先日会った、素敵な女性。
ウィム ガゼットのPRの中山彩子さん。きゃしゃな腕に、ハードなブレスレットやリングを重ねづけしていた、彼女の「やんちゃな手元」は、TASAKIのバランスシリーズのリングが♡ 細くて白い指に、ゆらゆらとバランスのリングが揺れていて、とっても色っぽい。このリングを手に入れてから、腕を飾っていたブレスレットのレイヤードはお休みしているそうです。

そして、スタイリストの望月律子さん。時計、ブレスレットはマストでつけている彼女が、その日は繊細なリングだけ。理由を聞くと、珍しく、デザイン性の高いピアスをしているから、手元は少し「無口にした」とのこと。なるほど。会ってすぐにはわからなかったけれど、いつもより可憐な感じがするのは、そのせいだったのですね。

こんなふうに、小さなパートは、視線を集め、そしてその人自身のイメージにつながっていく。素敵――は、小さな場所に宿ります。

大草 直子

  • 中山さんの手元。奥に見える和玉のパールのネックレスとのコンビネーションがまた素敵。いつも一緒にいると大笑いして過ごす彼女が、この日はおしとやかに見えたのでした(笑)。
  • 望月さんの横顔。サンローランのボーダーカットソーに、あえての繊細なピアス。この計算づくのミスマッチ、さすがです。髪を耳にかける仕草も、いつもより美しく見えたりして。
 
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時計/シチズンxC