今週はウキウキでした。なぜなら、『かろりのつやごと』最新刊が発売されたから。

出張はへとへとになるけれど、夜はベッドにダイブしてマンガ読んでほくほく。

主人公は、両親を亡くし、古いおうちで一人暮らしをするかろりさん。食べるのが大好きでふっくらぽっちゃり体形、そしておっとりした性格。自宅で子供たちを集めて英語教室を開いています。

体形へのコンプレックスが強く、恋愛経験ゼロ。恋にあこがれるかろりさんが、定食屋さんで元気印の大学生・青井君に出会うところから物語が始まります。

ミモレでも紹介されていましたね。言葉遣いがきれいで、所作もしとやか。内気だけれど一本筋の通った考え方をするかろりさんは、とっても魅力的な女性です。かろりさんみたいになりたいなあ……。

最新刊でかろりさんは、青井君が通う大学の先生にスカウトされて、秘書として働くことになります。「ええ、ずるい!」と思わずつぶやいてしまいました。賢く優しく、心配りのできるかろりさんのような秘書さん、羨ましすぎます。


スケジュールに追われてバタバタ過ごしていると、近くに「優しくフォローしてくれる人」がいてほしくなる。贅沢ですね。殺伐とする自分を中和してほしいんですよね。夕飯抜いてポテチ食べながらこれ書いてる場合じゃないですね。


さて今日は、隣にいてほしいなあと思う女性が出てくる物語を三作ご紹介します。三人ともいわゆる「住み込みのお手伝いさん」。現代日本ではもはやファンタジー的な存在ですが、あこがれちゃうな……。

シャーリー』(森薫/KADOKAWA)。美麗で細かく描きこまれた絵と、時代背景や文化の描写が素晴らしい森薫さんの作品。長編ストーリー漫画『エマ』もメイドさんものですが、ほっこり日常ものがお好きな方はぜひこちらを。
喫茶店を営む独身女性・ベネットは、ほったらかしの家のことをしてくれるメイドを募集します。その広告を見てやってきたのが13歳のシャーリー。あまりの若さに驚くベネットでしたが、くるくるとよく働く彼女をいつしか頼りにするように。ちょっと表情にとぼしいけれど、いつも一生懸命で、ほうっておけない雰囲気のシャーリー。穏やかな二人の日常が、淡々と続いていく……(癒し)。
『シャーリー』が気に入ったあなた、そのまま流れるようにこちらもどうぞ。きっとお好きだと思います。シャーリーの日本版みたいな、『うちのちいさな女中さん』(長田佳奈/ゼノンコミックス)。
夫を亡くした未亡人の令子さんは翻訳家。いつも書斎でせっせと働いています。なかなか家事をこなす余裕がないので、親戚に頼んで女中さんを紹介してもらうことに。やってきたのは14歳のハナちゃん。おさげ髪に眼鏡の幼い風貌ですが、10歳のころから女中として働いてきたベテラン。すぐにてきぱきと働き始めます。
シャーリーに負けず劣らず無表情のハナちゃんですが、内心が表情に出にくいだけみたい。びっくりしたとき、圧倒されたとき(ガスコンロの便利さに固まるハナちゃん)の真っ黒のおめめがかわゆいです……! お休みの日も働きたいというハナちゃんを連れ出して、二人で映画とアイスクリームを楽しむ休日を描いた回が特に好きです♪
直木賞受賞作、『小さいおうち』(中島京子/文春文庫)。松たか子さん、黒木華さん主演で映画化もされましたね。とある夫婦のおうちにつとめることになった、年若い女中・タキさんが、晩年当時を振りかえって書いた回顧録の形をとった小説です。映画で女中さんを演じた黒木華さんの可憐だったこと……!
「あら、いやですわ、持ち家ったって土地は借地ですもの」
時は昭和初期。美しく優しい奥様と共に過ごした日々。赤い三角屋根の家を新築したとき、空想の話し相手に褒められた設定で想定問答をする奥様が愛らしい。どんなときも奥様の味方で、いつも一緒にいたタキさん。戦争に向かう厳しい社会情勢の中で身を寄せ合うように生きた二人の姿に、心を揺さぶられながら読みました。