小物類はカテゴリー分けして整理整頓
自宅に比べてオフィスの引き出しは限られているので、そこまで無駄なモノは溜まらないと思いますが、それでも意味なくしまわれている小物類は存在してしまうもの。そこでこれらの小物類も、本や書類と同じように引き出しからすべて出し、残すモノを選びながらカテゴリー分けしていきます。
カテゴリー分けに迷ったら、以下を参考にしてみてください。
・文房具(付箋、筆記用具など)
・電機系(デジタル機器、電化製品、コード類など)
・業務に関する小物(サンプル品、画材、制作のパーツなど)
・ケア用品(ハンドクリーム、サプリ、薬など)
・食品(お菓子、お茶など)
収納は箱を使って立てられるモノは立てること
本、書類、小物類の順で必要なモノを選んだら、そこで初めて収納に取り掛かります。収納におけるポイントは、自宅と同じようにまずすべてのモノの定位置を決めて、カテゴリーごとに収納していくこと。一気に正しく片づけて、ワークスペースの収納の全体像を把握できれば、その後モノが増えても片づいた状態を維持できます。オフィスにはそれほど多くのモノが置かれていないので、仕分けさえできていれば収納に困ることはないのではないでしょうか。
もう1つのポイントは、箱を活用すること。引き出しの中を大小さまざまな大きさの箱で仕切り、カテゴリーごとにモノを入れていきます。書類や本などの立てられるモノは極力立てて収納し、何がどこにあるのか一目瞭然にしておきましょう。
最後に、机の上には基本的に何も置かないようにできるとベストです。同時に多くの仕事を抱えていたとしても、進行中の仕事の道具すべてを机の片隅に積み上げてしまうと、何が何だか分からなくなってしまいます。1つ1つ整理した状態で、その時必要なモノだけを机の上にセットする。ただし加湿器やアロマオイル、観葉植物など、仕事をする上で癒やしになるグッズはもちろんそのまま置いておいて構いません。
「あくまでも何も置かない前提で、机の上に置いた方がときめいたり仕事がしやすくなるモノだけ厳選して置く、という考え方が大事なのです」とこんまりさんは言います。そして最後にこう教えてくれました。
「仕事にときめきを感じないという人にこそ、片づけを試して欲しいと思っています。そもそもこんまり®︎メソッドの片づけの目的は、単にデスク周りをすっきりさせることではありません。片づけを通して自分と対話し、仕事に対する自分の価値観を知ること。そして最終的には、自分の仕事に迷いなくエネルギーを注げるようになることこそが、仕事場の片づけをする本当の目的なのです」
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『おしゃべりな部屋』
近藤麻理恵、川村元気 著
1760円 中央公論新社
近藤麻理恵さんがこれまでに片づけてきた1000以上の部屋にまつわる実話を基に、映画プロデューサー川村元気氏が紡ぐ7つの部屋の物語。
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前回記事「【こんまり®流・片づけ術】片づけによって手に入れたい「理想の働き方」」はこちら>>
片づけコンサルタント。5歳から『ESSE』などの主婦雑誌を愛読。中学生のときに本格的に片づけの研究を始め、大学在学中の19歳の時、コンサルティング業務を開始、独自の片づけ法「こんまり®メソッド」を編み出す。2010年に出版した初めての著書『人生がときめく片づけの魔法』が世界40カ国以上で翻訳出版され、シリーズ累計1300万部を超える世界的大ベストセラーに。「KONDO」という言葉がアメリカでは「片づける」という意味として使われるようになるなど、社会現象となる。2015年、米『TIME』誌で「世界でもっとも影響力のある100人」に選出され、活躍の場を海外に広げている。2019年よりNetflixにてスタートした冠番組『KonMari—人生がときめく片づけの魔法—』が190カ国で放映され、エミー賞2部門にノミネート。2021年に公開された新シリーズ『KonMari〜“もっと“人生がときめく片づけの魔法〜』はエミー賞を受賞<デイタイム・エミー賞>。現在は、こんまり®メソッドを使った片づけレッスンを提供する「こんまり®流片づけコンサルタント」を育成し、日本を含め世界60カ国以上で約850名が活躍中。
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近藤 麻理恵さん